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洗浄剤注入による土壌汚染のレメディエーション技術の効率と安全性に関する基礎的研究(平成 18年度)
Fundamental studies on efficiencies in remediation of soil/groundwater pollutions utilizing a detergent injection technique and its safety in the subsurface environments.

予算区分
CD 文科-科研費
研究課題コード
0306CD536
開始/終了年度
2003~2006年
キーワード(日本語)
有害化学物質,土壌・地下水汚染,洗浄剤注入法
キーワード(英語)
HAZARDOUS CHEMICALS, SOIL/GROUNDWATER POLLUTION, DETERGENT INJECTION METHOD

研究概要

工場からの漏出や不法投棄などにより地中に浸透した有機溶剤などの有害物質による土壌・地下水汚染の修復は様々な方法が提案されているが、地中での汚染の拡がりと濃度を正確に把握することは困難なため修復も長期にわたることが多い。このような汚染物質を積極的に溶解して短期間に回収する目的で、井戸を通して洗浄液を注入する手法が検討されてきている。本研究課題ではこの洗浄剤注入法について、その実用性を判断するための一助として洗浄効率や環境安全性などを基礎的に検討することを目的としている。

研究の性格

  • 主たるもの:応用科学研究
  • 従たるもの:技術開発・評価

全体計画

洗浄剤注入法を実際の土壌・地下水汚染の修復に使用するためには、汚染物質の洗浄効率が高いことのみならず周辺環境への負荷が小さいことも重要である。このような総合的な評価のために、洗浄効率と環境安全性の二点からの検討を行う。洗浄効率の検討では、洗浄剤の種類による効率の差異を汚染物質および汚染土壌の性状毎に比較して汚染内容に応じた最も効率の良い洗浄剤を選択できるようなシステムの構築を目標とする。一方、環境安全性評価では周辺土壌に含有される目的汚染物質以外の物質が洗浄される可能性や洗浄剤の土壌粒子表面への吸着による蓄積、さらにはこれらによる土壌微生物等への影響などを検討する。

今年度の研究概要

平成18年度は17年度に実施した鉄粉によるトリクロロエチレンの化学的脱塩素分解への共存洗浄剤の影響について、溶存酸素濃度の影響、塩化ナトリウムや硝酸ナトリウムなど実際の地下水に存在している物質が共存した場合の影響などを検討する。更に、最終年度であることから、これまでに検討してきた各種洗浄剤が共存した場合のトリクロロエチレンの水への溶解度の変化、下方浸透性への影響、鉄粉による脱塩素分解反応速度と平衡への影響について総合的な評価を行う。

備考

科研費

関連する研究課題
  • 0 : その他の研究活動(水土壌圏環境研究領域)

課題代表者

稲葉 一穂