- 予算区分
- CD 文科-科研費
- 研究課題コード
- 0506CD556
- 開始/終了年度
- 2005~2006年
- キーワード(日本語)
- 溶存態有機物, 吸着, 金属酸化物
- キーワード(英語)
- Dissolved organic matter, Adsorption, Metal oxide
研究概要
水道水源中の溶存態有機物(DOM: Dissolved organic matter)はトリハロメタン問題など、諸問題の原因となっており除去が求められているが、我が国の浄水場で採用されている急速ろ過法では十分に除去されず大半が残存する。本研究では、DOMに対して働く凝集メカニズムとして重要な金属水酸化物への吸着作用に着目した。DOMの特性と吸着性能の相違、またそこに働く作用について探る事で、DOMの持つ特性に対応した適切な凝集操作方法について提案を行う。
研究の性格
- 主たるもの:基礎科学研究
- 従たるもの:
全体計画
2005年度:「実湖沼水、河川水中に含まれるDOMの金属水酸化物への吸着特性」様々なpH、イオン強度条件下において、金属水酸化物をDOM試料水に添加し、それらに対するDOM吸着性能の違いを評価する。pH条件は塩酸、水酸化ナトリウムによってpH=3〜11の範囲内で段階的に変化させる。またイオン強度条件は塩化ナトリウムによって0〜0.5Mの範囲内で段階的に変化させる。それぞれの実験条件下において、吸着実験を行う。2006年度:「DOMに働く吸着作用の評価による凝集処理性能の最適化」DOMの吸着前後における荷電状態や官能基組成の変化を測定する。1.における吸着実験の結果の中で特徴的な結果が見られた実験条件下において、吸着実験前後のDOM試料水を取り出し測定を行う。
今年度の研究概要
様々なpH、イオン強度条件下において、金属水酸化物をDOM試料水に添加し、それらに対するDOM吸着性能の違いを明らかにする。DOM試料水として霞ヶ浦やその流入河川を始めとする実湖沼水や河川水、その親水性/疎水性画分、発生源として主要なものと考えられる底泥溶出水や藻類培養液、下水処理水を対象とする。