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平成17年度アジア太平洋地域における戦略的データベースを用いた応用シナリオ開発等事業(平成 17年度)
Development of Applied Scenarios using Strategic Database in the Asia-Pacific Region in FY 2005

予算区分
BY 環境-委託請負
研究課題コード
0505BY910
開始/終了年度
2005~2005年
キーワード(日本語)
アジア太平洋地域, 統合評価モデル, 持続可能な発展, イノベーション戦略, データベース
キーワード(英語)
Asia-Pacific Region, Integrated Assessment Model, Sustainable Development, Innovation Strategy, Database

研究概要

アジア・太平洋地域において環境負荷及び環境・資源の現状及び変化を包括的に把握し、環境分野へのイノベーションの導入とその実現のための種々の方策の緊急性を評価することを目的とする。そのため、アジア太平洋地域環境イノベーション戦略(APEIS)フェーズ?(2002-2004年度)では、今後ますます深刻化することが危惧されている、アジア諸国における廃棄物、エネルギー不足、大気汚染、水質悪化などの環境問題に対して、開発してきたAIM/Trendモデル(アジア42カ国トレンド予測モデル)、AIM/Materialモデル(一国経済モデル)、AIM/CGEモデル(多国経済モデル)、AIM/Ecosystemモデル(生態系モデル)、AIM/Energy(一国エネルギー技術積み上げモデル)、AIM/Water(水資源モデル)をアジア太平洋の主要国に適用して将来の環境負荷の変化を推計した。また、戦略的データベースを開発し、収集した種々のイノベーションを格納した。さらに、これらのイノベーションの効果を評価するためのイノベーションオプションシナリオ分析ツールを開発し、収集したイノベーションがもたらす環境改善を水資源等の個別の分野で評価した。そこで、本年度は、フェーズ?の成果を活用しつつ、地域(Local)および多国間の様々なスケールで予測・評価し、アジア太平洋地域の途上国専門家の能力開発を強化し、同地域の持続可能な発展に向けた取組みを支援することを目標とする。

研究の性格

  • 主たるもの:政策研究
  • 従たるもの:応用科学研究

全体計画


まず、環境−経済統合モデルと戦略的データベースを用いて、地域(Local)レベルから多国間の様々なスケールで、物質フローや健康影響、環境投資を行った場合の環境改善の効果等を評価する応用シナリオ分析を行う。次に、アジア太平洋地域の持続可能な開発のための戦略的データベースを、アジア主要国において拡充を進めるため、対策オプションの充実を図る。また、環境−経済統合モデルと戦略的データベースをリンクさせた地域対応型評価モデルの利用を促進するため、戦略的データベースのインタフェースを改良する。そして、アジア地域の専門家自らが一連の環境−経済統合モデルと戦略的データベースを活用して、日本で開発したモデルを移転し、将来のシナリオ研究が実施できるよう、トレーニングを行う。また、メコン流域諸国における環境指標評価と戦略的環境フレームに関するプロジェクト(SEF?)等の国際プロジェクトと協力して、同地域の持続可能な発展に向けた取組みを支援する。

今年度の研究概要

(1)400を超える環境イノベーションオプションを含む戦略的データベースを用いて政策決定者への情報提供を行う。(2)戦略的データベースを用いた複数のシナリオを作成すると共に、アジア各国環境経済モデルに各国で特徴ある環境問題を表現するプロセスモジュールを加え、経済バランスを見ながら定量的に評価する。(3)APEIS Training Workshopを開催し各国の若手研究者と共にアジア各国環境経済モデルを構築する。

備考

本研究プロジェクトは、環境省「アジア太平洋地域環境イノベーション戦略プロジェクトフェーズ?(APEISフェーズ?)」の一環として進めており、(独)国立環境研究所流域管理研究プロジェクト及び(財)地球環境戦略機関長期展望プロジェクトと連携して、全体のプロジェクトを構成している。

課題代表者

甲斐沼 美紀子

担当者