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希少鳥類種の個体増殖に関する新手法(平成 15年度)
A new aspect of artificial reproduction of endangered avian species

予算区分
AF 奨励
研究課題コード
0303AF573
開始/終了年度
2003~2003年
キーワード(日本語)
鳥類,絶滅危惧種,発生生物学,始原生殖細胞
キーワード(英語)
AVIAN,ENDANDERED SPECIES,DEVELOPMENTAL BIOLOGY,PRIMORDIAL GERM CELL

研究概要

本研究の目的は、絶滅の危機に瀕している野生鳥類の保全に、始原生殖細胞(精子や卵子の祖細胞)の胚間移植技術に代表される発生工学的手法を適用することである。すなわち、環境汚染、近交劣化、不慮の事故及び疾病等の理由により繁殖力の低下した鳥類の始原生殖細胞を繁殖力の旺盛な鳥類胚に移植した個体(生殖巣キメラ)から、ドナー由来の子孫を得る技術を開発することが目標である。本研究における始原生殖細胞の胚間移植技術は、クローン動物作出法と根本的に異なり、配偶子形成過程での自然発生的な染色体交叉によって、遺伝的多様性を保持した個体作出が可能となる点が特徴である。

全体計画

本研究では、ニワトリと同じキジ目キジ科の鳥類で、材料が比較的入手可能なニホンキジの胚から始原生殖細胞の採取を試み、最適な採取条件を検討する。ニホンキジの始原生殖細胞を卵用種ニワトリに移植して生殖巣キメラの個体を作製することで、異種間移植による生殖巣キメラの可能性を検証する。さらに、作製した生殖巣キメラの雌雄を交配し、ニワトリからニホンキジの子孫が得られるかどうかを解明する。

今年度の研究概要

1)ニホンキジ(Phasianus versicolor)の受精卵を用いて、始原生殖細胞を効率的に採取する方法を検討する。孵卵時間の経過と胚発生の進行の関係を明らかにし、始原生殖細胞を採取するのに最適な発生ステージをつかむことがポイントである。
2)ニホンキジ胚の生殖巣原基の組織染色標本を作製し、始原生殖細胞に特異的な染色による反応性をチェックする。移植した始原生殖細胞が生殖巣原基に到達したか否かを組織化学的に調べ、始原生殖細胞の機能性を速やかに検定する方法を開発する。
3)始原生殖細胞を移植した個体(生殖巣キメラ)を性成熟に達するまで飼育したのち、雌雄を交配し、ドナー由来の子孫が得られるか否かをテストする。

課題代表者

川嶋 貴治

  • 生物・生態系環境研究センター
    環境ゲノム科学研究推進室
  • 主任研究員
  • 博士(理学)
  • 生物工学,生物学,畜産学
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