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内分泌かく乱物質がアワビ資源に及ぼす影響の評価に関する研究(平成 15年度)
Evaluation of adverse effects of endocrine disrupting chemicals to Japanese abalone stocks

予算区分
CD 文科-科研費
研究課題コード
0203CD453
開始/終了年度
2002~2003年
キーワード(日本語)
アワビ類,内分泌かく乱,産卵,受精,発生,孵化,浮遊幼生,着底,成長,加入
キーワード(英語)
ABALONE,ENDOCRINE DISRUPTION,SPAWNING,FERTILIZATION,DEVELOPMENT,HATCHING,LARVAE,SETTLEMENT,GROWTH,RECRUITMENT

研究概要

国内のアワビ資源は1970年代以降、全国的に減少傾向が続いてきているが、その原因は未だに明らかでない。一方、内分泌かく乱物質としての有機スズ化合物がアワビ類の雌を雄性化させる作用を有することが明らかとなった。本研究では、有機スズ化合物がアワビ資源の減少にどの程度寄与してきたかを検討する一環として、アワビ類の再生産に及ぼす有機スズ化合物の影響を評価するため、成貝の性成熟から産卵、幼生の孵化及び着底、そして成長の各過程に与える潜在的もしくは直接的影響をフィールドと実験室の双方において観察することを目的とする。

全体計画

アワビ類標本を全国規模で収集し、卵巣での精子形成等の生殖巣組織に関する異常所見を記述し、その出現頻度を明らかにする。また体内に含まれる有機スズ化合物の濃度を測定してその体内分布と高濃縮部位を明らかにし、生殖巣組織の異常との関連性を解析する。実験室において人工海水と流水式曝露試験装置を用いて、トリブチルスズ(TBT)及びトリフェニルスズ(TPT)の濃度を厳密にコントロールしながら、対照海域産のアワビに一定期間連続して曝露させ、雌の卵巣における精子形成等の組織学的異常の出現を調べ、作用閾値を検討する。さらに、有機スズ化合物を曝露させたアワビ成貝に産卵誘発を行い、放卵数、受精率、正常胚の発生率、孵化率、浮遊幼生の生残率等を明らかにする。また幼生や稚貝に及ぼす有機スズ化合物の影響を室内実験で調べる。併行して、天然海域におけるアワビ類の産卵状況、幼生と稚貝の生残及び成長を観察し、アワビ資源の解析も行い、アワビ資源に及ぼす内分泌かく乱物質の影響の総合的な評価を試みる。

今年度の研究概要

全国的に収集したアワビ類の生殖巣組織標本の観察と化学分析を継続し、有機スズを用いた流水式連続曝露試験に供試した試料を処理、解析する。また種苗生産試験を実施し、受精卵及び浮遊幼生を用いた有機スズの毒性試験も実施する。天然海域におけるアワビ類の産卵状況や幼生・稚貝の出現状況に関する調査も引き続き実施する。

備考

共同研究者:山川紘(東京海洋大学) 旧課題コード:0204CD453

課題代表者

堀口 敏宏

  • 環境リスク・健康研究センター
    生態系影響評価研究室
  • 室長
  • 博士(農学)
  • 水産学,生物学,解剖学
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担当者