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大気中の酸素濃度及び炭素同位体比を指標にしたグローバルな海洋・陸域CO2吸収量の変動解析に関する研究 (平成 13年度)
Analysis of temporal variability of global CO2 sink by using oxygen and isotope ratio in the atmosphere

予算区分
BB 環境-地球一括
研究課題コード
0103BB151
開始/終了年度
2001~2003年
キーワード(日本語)
温暖化, 二酸化炭素, 海洋吸収, 一次生産, 土壌呼吸, 炭素同位体比, 酸素窒素比, 収支
キーワード(英語)
GLOBAL WARMING, CARBON DIOXIDE, OCEANIC SINK, PRIMARY PRODUCTION, SOILRESPIRATION, CARBON ISOTOPE RATIO, OXYGEN/NITROGEN RATIO, CARBON CYCLE

研究概要

人為的に放出された二酸化炭素は地球規模での二酸化炭素の濃度上昇を引き起こしているが、地球上の生物や海洋はその約半分を吸収し大気中の濃度増加を引きとめる役割をしている。したがって、現在の大気二酸化炭素濃度の平均の増加速度(約1.5ppm/年)は、実際に大気に供給された人為的二酸化炭素から考えられる速度の半分にしかなっていない。しかしながら、海洋や陸域での吸収量は年々変化することが認められており、二酸化炭素濃度増加速度もエルニーニョ現象が起こったときに急増現象が見られている。1998年のエルニーニョ現象のケースでは年増加率で3.5ppmと過去数十年間の最高を記録し平均的な増加速度の2倍以上の速度になった。このような現象は、過去にも見られており、地球の吸収量が気候自体の変化によってグローバルに変動していることを示している。この変化量は、人為的な二酸化炭素の年間放出量に匹敵する大きさであり、今後の気候変動や海洋循環の変化のしかた如何によっては加速度的に二酸化炭素濃度増加が起こる可能性を示している。従って、今後の二酸化炭素濃度増加を予測するためには、海洋や陸域の二酸化炭素吸収量がどのようなメカニズムでまた量的にどのように変化しているのかを明らかにする必要がある。
現在、海洋や陸域生態系のグローバルな二酸化炭素吸収量を分離して測定できる方法は限られているが、本研究では、大気中の酸素濃度や二酸化炭素の炭素同位体比を広域的に観測することによって解明していく計画である。そのためには、独自のかなり広い範囲でのデータの採取と国際的な協力の下でのデータ統合化が必要と考えられる。ここでは、グローバルな広域観測を推進するために船舶、航空機、国際的な地上観測拠点などの整備や共同利用をしながら、グローバルな二酸化収支の変動を解析し、どのような気候変動や海洋変動が二酸化炭素濃度増加を加速するのかを検討し、今後の濃度上昇予測に役立てる。

全体計画

13年度 沖縄県波照間島に設置するための酸素の自動分析装置の試作を行う。さらに、船舶を用いたサンプリング用にガラスボトルを用いたサンプリング装置の開発を行う。
14年度 固定ステーションや、船舶を利用した酸素濃度、同位体比観測を幅広く行う。
15年度 世界のデータと統合するために各機関と共同分析を行いながら、地球規模的な二酸化炭素の収支に関して解析する。

今年度の研究概要

1)GCを用いた酸素の無人自動分析装置の開発を行う。
2)船舶を用いたボトルサンプリングシステムを作るために、サンプラーや船舶への設置の検討を行う。
3)これまで行っているステーションなどの同位体比の測定を継続しながら、各研究機関との分析データの比較を行い、データ統合の可能性を検討する。

備考

東北大学大学院理学研究科 中澤高清
名古屋大学 北川浩之
オーストラリア Atmospheric Research,Commonwealth Scientific and Industrial Research Organization (CSIRO),Roger Francey

課題代表者

向井 人史

  • 地球環境研究センター
  • センター長
  • 工学博士
  • 化学,化学工学,地学
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担当者