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非制御燃焼過程におけるダイオキシン類等の残留性有機汚染物質の生成と挙動 (平成 13年度)
Formation and Behavior of Dioxins and their Related Persistent Organic Pollutants in Uncontrolled Combustion Processes

予算区分
BE 環境-廃棄物処理
研究課題コード
0002BE276
開始/終了年度
2000~2002年
キーワード(日本語)
廃棄物, 非制御燃焼過程, アジア, 埋立地, 排出係数, 底質, 歴史トレンド, 残留性有機汚染物質, ダイオキシン類, ヘキサクロロベンゼン, 重金属類
キーワード(英語)
WASTE, UNCONTROLLED COMBUSTION, ASIAN COUNTRIES, LANDFILL SITES, EMISSION FACTOR, SEDIMENT, HISTORICAL TREND, PERSISTENT ORGANIC POLLUTANTS, CHLORINATED DIOXINS, HEXACHLOROBENZENE, HEAVY METALS

研究概要

非意図的副生成物としてのPOPsの代表例である塩素化ダイオキシン類については、発生源インベントリーにもとづいた削減方策が推進されつつある。この既知のダイオキシン類発生源のなかで、非制御下の燃焼過程からの発生量を正確に見積もることは困難である。具体的には、廃棄物埋立場の自然発火現象や建築構造物の火災といった非制御下の燃焼過程からの発生であり、日本や米国におけるごみの裏庭燃焼のみならず、アジア諸国ではこうした発生源が多くあるものと考えられる。そこで、廃棄物埋立場の自然発火現象に伴うPOPsの発生と影響の実態に関し、フィールド研究を行う。そして非制御燃焼過程からのPOPs発生源単位と生成挙動を燃焼試験から推定する。こうした発生源からのPOPs生成と環境蓄積との関係を把握するため、底質コアと海棲哺乳動物を用いた時系列トレンド解析も研究目的とする。

全体計画

12年度 アジア途上国の都市ゴミ集積場で採取した土壌のダイオキシン類汚染、母乳のダイオキシン類を含む有機塩素化合物汚染、そして土壌および毛髪の微量元素汚染に注目して、その実態解明を試みる。一次燃焼炉の燃焼温度を600℃、空気比を7としたラボスケール炉を用いて、簡易焼却などの高空気比、低温の非制御燃焼過程を模擬することによって、非制御燃焼過程からのPCDDs/DFsとCo-PCBsの排出係数の見積もりを行う。大阪湾、広島湾の堆積物を採取し、210Pb法を適用して堆積速度を推定し、金属類21元素を定量する。また、ダイオキシン類とコプラナーポリ塩化ビフェニル、さらには近年、ダイオキシン類縁化合物として考えるべきとの知見の出てきているヘキサクロロベンゼン(HCB)に注目する。
13年度 廃棄物埋立場の自然発火現象に伴う残留性有機汚染物質の生成の確認、その発生原単位と生成挙動把握を行う。前年度に採取したアジア各地の都市ゴミ集積場の自然発火現象にかかわる試料の分析を継続するとともに、ラボスケールの熱的分解によって発生する残留性有機化合物の同定に取り組む。底質コアを用いてその時系列挙動を把握する一方、海棲哺乳動物の時系列変化をあわせて包括的な考察を行う。陸域汚染(発生源)の歴史トレンドに対して、カスピカイアザラシとバイカルアザラシを、海域汚染(到達点)の歴史トレンに対して南氷洋のミンククジラを供試して明らかにする。
14年度 非制御下の燃焼過程から発生する残留性有機汚染物質の生成に関する実証的研究、残留性有機汚染物質の環境進入と挙動に関する研究を平行して進め、非制御燃焼の影響について考察する。

今年度の研究概要

非制御下の燃焼過程から発生する残留性有機汚染物質の生成に関する実証的研究として、平成13年度は廃棄物埋立場の自然発火現象に伴う残留性有機汚染物質の生成の確認、その発生原単位と生成挙動把握を行う。前年度に採取したアジア各地の都市ゴミ集積場の自然発火現象にかかわる試料の分析を継続するとともに、ラボスケールの熱的分解によって発生する残留性有機化合物の同定に取り組む。分解条件と生成量の相関関係を解明すると共に、ダブルショットパイロライザ付GC/MSなどを用いた検討を行い、熱的分解における残留性有機化合物の生成メカニズムの解明を行う。含窒素合合成高分子や汎用プラスチック類を対象試料とする。また、残留性有機汚染物質の環境進入と挙動に関する研究として、平成13年度は底質コアを用いてその時系列挙動を把握する一方、海棲哺乳動物の時系列変化をあわせて包括的な考察を行う。数十年以下の解析精度に耐えるコアを用いて、起源推定が可能な異性体分析に取り組み、また大阪市街地のため池堆積物の採取と分析を行う予定である。また、陸域汚染(発生源)の歴史トレンドに対して、カスピカイアザラシとバイカルアザラシを、海域汚染(到達点)の歴史トレンに対して南氷洋のミンククジラを供試して明らかにする。

備考

愛媛大学,近畿大学,京都大学

課題代表者

酒井 伸一

担当者