渡り鳥の飛翔ルート


背景と目的
   アジア太平洋地域に棲む大型の渡り鳥として、ツル、コウノトリ、ハクチョウなどがあげられる。 これらの渡り鳥にとって、湿地は採食や繁殖の場であり、また渡りの中継地、越冬地としても欠かすことのできないものである。
   しかし、近年、都市開発や農地開発など人間活動の影響を受けて、多くの湿地で面積の減少や環境の悪化が引き起こされている。 このため、これらの大型渡り鳥のうち少なからぬものが絶滅の危機に曝されている。
   渡り鳥が絶滅することになれば、それらを媒介とする生物間の相互作用が機能しなくなり、生態系の健全性が損なわれることになる。 渡り鳥を絶滅の危機から救うために、湿地およびその周辺環境の実態を把握し、重要な生息地の保全を図ることが急務である。
   渡り鳥の保全を目指す研究を進めるためには、渡り鳥が非常に広い範囲を移動するため、人工衛星を利用した移動追跡や衛星リモートセンシングによる環境解析などの技術が有効である。 本研究は、これらの衛星観測技術を利用した調査を進めることにより、渡り鳥とその生息環境の保全に資することを目的としている。
   このホームページでは、タンチョウとコウノトリの衛星追跡結果、衛星画像による生息環境の解析結果、及び生息地で撮った写真を公開している。

   この研究は、環境省の地球環境研究総合推進費により、国立環境研究所と東京大学が共同で実施してきたものである。  海外での調査に当たっては、ロシアのWWFロシア極東支局とKhinganskiy州自然保護区、中国の東北師範大学と北京師範大学、及び米国のカリフォルニア大学の協力を得た。  このホームページに掲載した内容の無断転用を禁止する。

国立環境研究所
社会環境システム研究領域
田村 正行
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