国立環境研究所 夏の大公開2015にて『未来の社会を大研究〜くらしのエコを学ぼう〜』を開催いたしました。

2015.8.4

1.はじめに

2015年7月18日(土)に国立環境研究所 夏の大公開2015が開催されました。社会環境システム研究センターでは、『未来の社会を大研究~くらしのエコを学ぼう~』と題して、おもちゃ、アニメ、すごろくなどを通して環境問題について学ぶ体験企画を実施しました。

2.会場の様子

会場全体の様子

会場は大山記念ホール!社会センターでは以下の7つの企画を実施しました。
・遊んで学ぼう!おもちゃで見つけるエコライフ?!
・免許皆伝?!家電省エネの技を極める!
・アニメで体験!未来のくらし
・どっちを選ぶ?交通すごろく
・あなたの未来は低炭素?~2050低炭素ナビ体験~
・エネルギー消費のモニタリングによる二酸化炭素の排出削減
・エコの花を咲かせましょう~ECOアクションツリー~

遊んで学ぼう!おもちゃで見つけるエコライフ?!

今回来場者の皆様に遊んでいただいたのは、次の4種類のおもちゃでした。
・さすてなスイッチ トマト版とビール版
・カーボンフットプリント積み木 トマト版とビール版
・省エネ貝合わせ
・かんきょうもんだいパズル
気候変動の影響に関連する最新の研究成果など(将来のコメの収量や、ヒトスジシマカの分布域の変化など)について遊びながら学べるパズル

来場者の方に人気だった、さすてなスイッチとカーボンフットプリント積み木では、トマトやビールが、生産段階から消費されるまでに、どれだけの二酸化炭素が排出されるかということを、目で見て、実際に手を動かして、自分で考えながら学ぶことができます。来場者の方に人気だった、さすてなスイッチとカーボンフットプリント積み木では、トマトやビールが、生産段階から消費されるまでに、どれだけの二酸化炭素が排出されるかということを、目で見て、実際に手を動かして、自分で考えながら学ぶことができます。特にさすてなスイッチは、大公開終了の時刻が過ぎても、最後の最後まで並んで遊んでいってくれた来場者の方もいました。
たくさん遊んでいただきありがとうございました!!

免許皆伝?!家電省エネの技を極める!

このコーナーでは、どの家庭にも絶対にある家電(テレビ、冷蔵庫、パソコン、ポット、扇風機)の消費電力と電気代をその場で測定し、見比べながら、省エネの技について解説しました。
新しい冷蔵庫は、古い冷蔵庫よりも消費電力が低い様子や、ポットでお湯を沸かしたり、扇風機で風量を大きくすると消費電力が高くなる様子などを実際に操作しながら確かめたりする様子が見られました。
来場者の中でも特に大人の方に人気があり、今使っている冷蔵庫を買い替えるべきか、スタッフに相談している姿も見受けられました。

アニメで体験!未来のくらし

未来のまちの様子やそこでのくらしを、アニメを操作しながら体験できるコーナーを設けました。細部までこだわったアニメーションで、お子さんから親御さんまで幅広い方に楽しんでいただきました。

どっちを選ぶ?交通すごろく

今回人気だったのが交通すごろくです。つくばエクスプレスで秋葉原からつくばまで行く道のりで、電車で行くか、車で行くかを選択していき、どのように進んでいくと早く着けるのかを疑似体験でき、またどれくらい二酸化炭素を排出するのか、という目安も知ることができます。電車は常に一定のコマ数を進めるものの、自動車だと選択する人が少なければびゅーんと一気に進めるのに、選択する人が多いと渋滞が発生してしまうので進めるコマ数が減ってしまうというわけです。参加した子どもたちは、電車で確実に進んでいく子もいれば、早く進みたいから車を選んだけれど、他の参加者も車を選ぶとなかなか進めず、やきもきしてしまう子もいましたが、皆さん楽しんでいただいたようです。

あなたの未来は低炭素?~2050低炭素ナビ体験~

「2050年に再生可能エネルギーがどのくらい使われているか?」といった質問に答えていって、回答者の考える2050年の日本がどれくらい低炭素かどうかを知ることが出来るコーナーでした。回答していただいた皆さんには、大変真剣に取り組んでいただき、解説にあたった研究員も説明のしがいがありました。また、今年4月に発表された“2030年の温室効果ガス排出目標”についても紹介し、その是非についてアンケート※に答えていただきました。
※アンケートの結果については、続報でご紹介します。

エネルギー消費のモニタリングによる二酸化炭素の排出削減

社会センターでは、インドネシアのボゴール市で、年の二酸化炭素排出量モニタリングプロジェクトを実施しています。このプロジェクトでは、ボゴール市内の大型施設や家庭など様々なところでエネルギー使用量についてのモニタリングを行い、都市からの二酸化炭素排出量を計算することで、実際のデータに基づいた低炭素シナリオを考えていくことを目指しています。今回は、このプロジェクトについての紹介や、タブレットを用いて実際のモニタリングの様子の解説を行いました。来場者の方にも大変熱心に聞いていただきました。

エコの花を咲かせましょう~ECOアクションツリー~

様々な企画を通して学んだことや、これから自分のエコアクションとして実践していきたいことを書いてもらいました。子どもから大人までたくさんの方に書いていただきました。様々なアイディアが光っています!

3.ECOアクションツリーの詳細内容

今年もたくさんの方にエコアクションを書いていただきました。合計なんと348枚!
内容の一部を紹介します。(画像をクリックすると拡大されます。)

  • 電気の無駄づかいをしない
  • トマト買うのにとってもCO2使っているとおもった
  • たべものをなるべくのこさない
  • 水流しっぱなしにしない
  • 扇風機をつけないで窓を開ける
  • 経済とエコのどっちをとればいいのか難しかった
  • 電車に乗る
  • ゲームは使いすぎないよ

4.おわりに

今年の大公開は、所全体で約4500人もの方にお越しいただきました。社会センターの企画にも、子どもから大人までたくさんの方にお越しいただき、誠にありがとうございました。
来年はさらなるバージョンアップをはかり、また、一人でも多くの方にお会いできるよう、準備を進めていきます!