環境研災害研究Q&A_X4
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A環境回復研究❶:廃棄物の処理処分技術・システムQ解説環境(土壌沈着)都市ごみ焼却処理焼却・溶融飛灰保管(指定廃棄物相当)最終処分資材利用セメント原料化山元還元焼却主灰溶融スラグ100%(土壌沈着量の0.03%~0.05%)1.5%~3%15%~23%74%~84%41%~59%33%~47%3%~4%7%~8%0.2%~0.4%放射性物質に汚染された都市ごみ(一般廃棄物)焼却残渣や下水汚泥の廃棄物について、汚染の推移や地域・施設による特徴を分析し、都市ごみ焼却や下水処理への放射性セシウム流入量の推計を行いました。都市ごみ焼却残渣の放射性セシウム濃度は季節変動を繰り返しながら全体としては1年間に40%程度の割合で低下していることが分かりました。下水汚泥の放射性セシウム濃度は初期に半減以上と大きく低下し、その後は大きな低下はしていないことが分かりました(図1)。都市ごみ焼却残渣や下水汚泥の発生量と放射性セシウム濃度、放射性セシウムの土壌沈着量データをもとに都市ごみ焼却や下水処理への放射性セシウム流入量を推計しました。都市ごみ焼却へは1年あたり土壌沈着量の0.03~0.05%程度、下水処理へは0.5~3%程度の流入と推定されました(図2)。都市ごみ焼却へ流入した放射性セシウムは、一部が資源化プロセスへ入った可能性もありますが大部分は最終処分または指定廃棄物相当物としての保管に移動しと試算されました。都市ごみ焼却によって出た灰では、1年間に40%程度の割合で低下していますが、下水汚泥*1は初期に半減し、その後は低下率が小さくなっています。*1:下水を処理するときに出る泥ごみ焼却によって出た灰に含まれる放射性セシウムの量はどのように変化しているのでしょうか?04図1 都市ごみ焼却残渣(上)、下水脱水汚泥(下)の放射性セシウム‥濃度の推移(2011年7月の測定値を1とした相対値)図2 都市ごみ焼却処理に伴う放射性セシウムのフロー(流れ)の試算結果。‥%の値は、都市ごみ焼却処理量を100%とした時の割合を示す。0.00.20.40.60.81.01.21.42011年6月7月8月9月10月11月12月2012年1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月2013年1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月飛灰Cs濃度(2011年7月を1とした相対値)福島県内施設のデータ中央値(東日本16都県内の施設)90パーセンタイル値(東日本16都県の施設)75パーセンタイル値(同上)25パーセンタイル値(同上)10パーセンタイル値(同上)0.00.20.40.60.81.01.21.41.62011年6月7月8月9月10月11月12月2012年1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月2013年1月2月3月4月5月6月7月8月9月脱水汚泥Cs濃度(2011年7月を1とした相対値)福島県内施設のデータ中央値(東日本16都県内の施設)90パーセンタイル値(東日本16都県の施設)75パーセンタイル値(同上)25パーセンタイル値(同上)10パーセンタイル値(同上)09

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