環境研災害研究Q&A_X4
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環境回復研究❷:環境動態、被ばく、生物・生態系解説QA警戒区域(当時)を含む福島県各地で、潮間帯(海岸の高潮線と低潮線との間の帯状の部分)の無脊椎動物(2011年12月~)、陸水域のカエル類(2012年8月~)、松川浦及び沿岸の底棲魚介類(2012年10月~)を対象に、水質や底質・土壌、生物体内の放射性物質濃度の測定、種別の個体数や重量、種組成などの調査を行ってきました。その結果、東京電力が1995年に実施した調査の結果などと比べて、潮間帯の無脊椎動物と沿岸の底棲魚介類の棲息量の減少や種組成の変化が観察されました。しかし、その原因は津波か、放射性物質か、他の要因によるものかは、現時点では不明です。引き続き現地調査を行って経年変化を追跡するとともに、室内実験も行うことで、その原因究明を進めます。東日本大震災後、沿岸の生き物(魚介類)の棲息量が減ったり、種類が変わったりした可能性があります。今後、この原因を調べる必要があります。東日本大震災後、福島県の水辺の生き物に何か変化はあるのでしょうか?10図1 調査風景(左:潮間帯調査、右:底棲魚介類等の調査)図2 福島第一原発の南側約1kmの大熊町の調査地点(2012年4月)。‥消波ブロックにフジツボ類(黄色の円内)とカサガイ類(紫色の円内)が棲息していましたが、小型且つ少数でした(右上は白い軍手)。15

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