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《研究課題コ−ド》1313AQ004
《研究課題名(日本語)》市民の生態系サービスの認知と保全行動に関する社会心理実験
《研究課題名(英語)》Effects of awareness of ecosystem service on behavioral intention of people to conservation actions : Application of experimental Social Psychology
《予算区分》AQ センター調査研究
《研究経費》150万円
《開始/終了年度》2013〜2013
《研究概要》
生物多様性保全の重要性を一般市民に浸透・定着させるためには、人間の認知の現状を把握することや実際の保全行動に至る意思決定プロセスを明らかにすることが重要である。本研究の目的は、「生態系サービス」の評価と生物多様性保全の「態度」・「行動意図」に関する関連性を検証することである。心理学や環境経済学の分野で研究蓄積があるシナリオ実験の手法を参考に、単純な組み合わせを設定することで、どのような条件下では保全の「態度」・「行動意図」が促進されやすいかを明らかにする。

人間と生物多様性・生態系との関係を扱ったシナリオ実験の結果から、行政や自然保護団体、研究者のような専門家が保全の活動を実施する際に、どのようなポイントを重視して一般市民とかかわればよいのか、といった、応用的なコミュニケーション手法の提言に有効な情報を得ることができると考えられる。


《研究の性格》
主たるもの:応用科学研究
従たるもの:行政支援調査・研究
《全体計画》
2011年に実施したWebアンケートの結果から、「生態系サービス」から恩恵を受けていると感じていることと、生態系や生物多様性保全の活動に参加してもいいと思う「行動意図」との関連が認められた。調査の結果、全体的に「生態系サービス」の評価は高かったものの、「行動意図」との有意な関係性が認められたのは「文化的サービス」だけだった。

そこで本研究では、保全に特化した「行動意図」や「態度」がどういった条件で形成されやすいか、心理メカニズムを具体的に検証するため、インターネットを利用したシナリオ実験を設計する。

2011年のアンケートデータから「生態系サービス」の評価と関連が高い要因を抽出し、その要因の度合いを変化させたセグメントを設定する。たとえば、「社会規範」を強調するグループ、様々な「生態系サービス」のうち「文化的サービス」を強調するグループなど、コントロール可能な項目を対立させ、回答者の反応を比較することで、各グループの保全活動に参加する「行動意図」との関係を明らかにする。
《今年度の研究概要》
生態系サービスに対する「認知」や居住地環境に対する「評価」と一般的な保全活動への「参加意図」の関係の変化について、対立する複数のシナリオを作成し、どのような情報・条件では市民の環境活動への行動が促されやすいかを比較する。インターネット画面上での心理実験を設計し、テスト実験を実施する。
《外部との連携》
研究協力者:上市秀雄(筑波大システム情報系)、野波寛(関西学院大社会学部)

外部連携:「野生動物管理のための社会科学研究グループ The team of Human dimensins 」参画(代表 上田剛平・兵庫県但馬県民局)
《備考》
H24年度課題の内容の変更しを継続、新規課題として登録 旧課題コード 1112AQ001
《課題代表者》今井葉子
《担当者》○今井葉子(生物・生態系環境研究センター),角谷拓,高村典子
《キーワード(日本語)》
環境保全の行動意図,生態系サービス,インターネット調査
《キーワード(英語)》
Pro-environmental behavioral intentions, Ecosystem services, Internet survey