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《研究課題コ−ド》1115AP050
《研究課題名(日本語)》環境標準物質及び分析用標準物質の作製、並びに環境測定等に関する標準機関(レファレンス・ラボラトリー)
《研究課題名(英語)》Fundamental studies on development of the environmental certified reference material and working standard, and their application for environmental measurement
《開始/終了年度》2011〜2015
《研究概要》
環境標準物質に関する知的研究基盤事業は、国内外における環境計測の精度管理に資するため1970年代後半に国立公害研究所(現、国立環境研究所)発足当初から始まった。日本初の環境標準物質リョウブ(Pepperbush)を作製して以来、天然物を対象とする環境標準物質28種類を国内外の研究機関や計測機関などに提供して来た。このような背景のもと、国内外の環境化学計測における一次データの精度管理やトレーサビリティの確保に資するために有用な環境標準物質について作製と提供を目的とする。作製する環境標準物質は全て世界基準に合致するだけでなく、世界的に希な物質の作製を目指すものである。また、認証値決定過程で用いられる公定法をはじめとする各分析法に関する評価・改良を行うことも本知的研究基盤事業の目的に入る。今期の5年間は、2000年代以降新たな社会問題となった有害化学物質や注目される元素を対象にした環境標準物質の開発や需要が多く在庫が無くなった標準物質の更新を計画している。具体的には、PFORSなどの有害化学物質やNi、Cd、Asなどの有害元素をはじめとし様々な化学成分について、動植物やダストを対象とした環境標準物質の開発と提供を行うほか、地方環境研究所との連携なども考慮しつつ環境監視測定法の精度管理に資する応用研究も行う。そのほか、国環研内における大気質成分の常時監視データや依頼化学分析データの精度管理にも貢献する。
《前年度の成果概要》
前年度は、水環境の評価に貢献することを目的として2年越しで管理育生・試料化した「ホテイアオイ」環境標準物質のCOMAR登録を行った。また、NIES CRM No.10(玄米)の更新を目標としてCd汚染米の育生による原料調整基礎実験を行ったほか、恒常的基盤研究業務として、ストック中の各種標準物質の精度管理試験や、計測手法の開発やモニタリング計測への応用研究も展開した。
《今年度の研究概要》
所内外から広く環境計測・測定分析において望まれる標準物質の情報を集め、世界的に希で特色のある物質を対象に作製・提供を行うことを基本姿勢としている。今年度は、前年度から原料収集ー試料精製や均一化処理など一連の開発工程を行った「玄米粉末」No.10dと「ゴビ黄砂」No.30を完成させる予定である。また、環境標準物質「アオコ」NIESCRMNO.26の長期保存性試験結果をもとに有効期限の見直しなども行うほか、計測手法の開発やモニタリング計測への応用研究にも継続的に展開する計画である。そのほか、東日本大震災で故障した基盤計測機器などの測定水準を震災前のレベルに普及させる。
《課題代表者》西川雅高
《担当者》○西川雅高(環境計測研究センター),佐野友春,宇加地幸,永野公代,大西薫,肥後桂子
《キーワード(日本語)》
標準物質,実用標準,精度管理
《キーワード(英語)》
certified reference material, working standard, Quality control