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《研究課題コ−ド》1519ZZ001
《研究課題名(日本語)》気候変動の影響評価等技術の開発
《研究課題名(英語)》Development of technology for climate change impact assessment
《予算区分》ZZ 個別名を記載 気候変動適応技術社会実装プログラム
《研究経費》16717.5万円
《開始/終了年度》2015〜2019
《研究概要》
 IPCC(気候変動に関する政府間パネル)第二作業部会第五次評価報告書が2014年に公表され、気候変動による影響が顕在化しており、将来深刻化することが懸念されること、今世紀末に産業革命以降の気温上昇を2℃程度に安定させ得たとしても一定程度の被害が生じることが避けられず、その影響を軽減するためには緩和策のみならず適応策が急務であることが明らかとなった。我が国においても、気候変動の影響は顕在化しつつあり、気象の極端化、農業や健康への影響等を実感する状況にある。我が国では、少子高齢化、産業のグローバル化など、社会経済的な問題に直面している。さらに、気候変動がそれらの問題に相乗的に作用することが懸念され、適応策を講じて予想される悪影響に備えることが喫緊の課題である。気候変動への適応策は、今後の社会や企業活動、個人・家庭の生活の設計にとっても重要な要素になる。我が国では政府が適応計画の検討を進めつつあるが、適応策の実施主体となる地方自治体は、適応計画の策定や適応策の検討の進め方を模索している状況にあり、その具体的な支援のために、適応策や計画に実際に携わる自治体担当者への科学的知見提供とそれを利活用するための技術開発が不可欠である。
 気候変動適応技術社会実装プログラムは、気候変動に対して強靱な社会を構築するために、地方自治体が自らの地域の気候変動への適応策を講じていく際に必要とされる科学的情報が得られることを目指し、地域の将来の環境を予測する共通基盤的技術の開発及び科学的情報を踏まえた上で、地域特有の気候変動影響を考慮した気候変動適応策の立案に資するようなアプリケーションの開発や導入支援を実施することを目的とする。
 このうち、「気候変動の影響評価等技術の開発に関する研究」では、気候変動の影響評価技術及び気候変動適応策効果評価技術、成果を自治体等が活用可能とするアプリケーションツール等の開発を担当し、自治体レベルにおける気候変動の影響評価や適応策の検討を科学的に支援する技術を開発する。
《研究の性格》
主たるもの:技術開発・評価
従たるもの:行政支援調査・研究
《全体計画》
信頼度の高い近未来予測技術の開発及び超高解像度ダウンスケーリング技術の開発を担当する技術開発機関から提供されるダウンスケーリング予測結果を気候シナリオとして用い、必要に応じて社会実装機関から提供される社会・経済シナリオも考慮して、数年先から十数年先(2030年近辺を想定)の1km程度の解像度で、適応策の効果を考慮可能な気候変動影響評価情報を創出する総合的手法を開発する。
特に、「防災」、「農業」を主として、地方自治体が気候変動適応策の立案に関連する分野を対象とした気候変動影響評価モデル開発に取り組むと共に、本プログラムのモデル自治体等及び社会実装機関と連携し、必要に応じてその他分野の影響評価モデル開発に取り組む。
また、他の技術開発機関の成果も併せて、本プログラムで開発された技術や成果を地方自治体等の適応策を検討する担当者(気候変動に関して非専門家)や企業の担当者等が容易に利用できるようにデータを加工して提供するための、「データ統合・解析システム(DIAS:Data Integration and Analysis System)」上で実行可能な可視化ユーティリティなどのアプリケーションツールを、プログラム参画機関一丸となって開発する。
《前年度の成果概要》
平成27年度
(1) モデル自治体及び社会実装機関が収集・分析した地方自治体等ニーズを考慮して、複数の適応策を考慮可能な分野別の気候変動影響評価等技術の開発仕様について検討し、開発手順を作成すると同時に、必要なデータ等について収集して整理した。
(2) 課題全体を総括し、他の技術開発機関、社会実装機関、及びモデル自治体等と連携し、モデル開発に必要な、陸域・海域の気候パラメータ及びその時空間解像度の仕様について共同制作した。同様に、他の技術開発機関、社会実装機関、及びモデル自治体と連携して、SI-CATアプリの仕様を作成した。
(3) 他の技術開発機関及び社会実装機関ともどのような連携を実施するかについて具体的な方針を検討し、その実施方法の手順書を作成した。さらに、開発する汎用的なモデル開発に貢献できるデータを抽出してリスト化した。

平成28年度
(1) モデル自治体及び社会実装機関が収集・分析した地方自治体等ニーズをさらに勘案し、複数の適応策を考慮可能な分野別の気候変動影響評価等技術の開発仕様の詳細について検討した。
(2) 課題全体を総括し、他の技術開発機関、社会実装機関、及びモデル自治体等と連携し、モデル開発に必要な、陸域・海域の気候パラメータ及びその時空間解像度の詳細な仕様について検討した。同様に、他の技術開発機関、社会実装機関、及びモデル自治体と連携して、SI-CATアプリの詳細な仕様について検討した。
(3) 他の技術開発機関及び社会実装機関とどのような連携を実施するかについて継続して検討した。
《今年度の研究概要》
他の技術開発機関及び社会実装機関とどのような連携を実施するかについて継続して検討する。
《外部との連携》
(再委託先) 国立大学法人東北大学 、国立大学法人福島大学、国立大学法人九州大学、国立研究開発法人森林総合研究所、国立研究開発法人農業環境技術研究所、国立大学法人茨城大学、国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構果樹研究所、NECソリューションイノベータ株式会社、国立研究開発法人水産総合研究センター、国立大学法人京都大学 防災研究所、国立大学法人筑波大学、公立大学法人兵庫県立大学、学校法人名城大学、国立大学法人岐阜大学 地域減災研究センター、高知県公立大学法人高知工科大学、長野県環境保全研究所
《備考》
文部科学省気候変動適応技術社会実装プログラムの課題?
《課題代表者》肱岡靖明
《担当者》○肱岡靖明(社会環境システム研究センター),高橋潔,有賀敏典,大場真
《キーワード(日本語)》
気候変動,影響評価,適応
《キーワード(英語)》
Climate Change,Impact Assessment,Adaptation