
| 《研究課題コ−ド》 1112NA001 |
| 《課題名》 | |
| 硝酸イオンの窒素、酸素安定同位体比および溶存有機物、懸濁態有機物の窒素同位体比による流域からの窒素負荷源の特定と流出機構の解明 The analysis of nitrogen loading and discharge within watershed by nitrogen and oxygen isotope measurement of nitrate, dissolved or suspended organic matter |
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| 《区分名》 NA 寄付 | |
| 《担当者》 | |
| ○高津文人(地域環境研究センター),今井章雄 | |
| 《キ−ワ−ド》 | |
| 窒素負荷,脱窒菌法,窒素安定同位体比 Nitrogen loading, Denitrifier method, Stable nitrogen isotope ratios |
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| 《目的》 | |
| 農業排水に由来する窒素の流域への排出は、湖沼、河川、内湾の富栄養化の主原因であるにも関わらず、こうした面源負荷については定量的推定や負荷地域の特定が不正確であった。特に、GIS特性や降水パターン、河川流量、水質データが詳細に取られていない流域での負荷の算定は困難を極める。しかしながら地域によらず排出源に特異的な同位体特性を利用すれば、多様な窒素負荷の流域でも適用可能な簡便で正確な窒素負荷の評価は可能である。硝酸イオンと溶存有機物が河川水の主たる窒素プールであるが、微量CF/C/IRMSシステムおよび脱窒菌法といった測定法の進歩により、溶存有機物の窒素同位体比(δ15N)と硝酸イオンのδ15Nと酸素同位体比(δ18O)を時空間的に高頻度で解析できるようになった。溶存有機物と硝酸イオンのδ15Nからは、1)生活排水や畜産排水の寄与、2)地下水流入の影響を評価できる。さらに、硝酸イオンの濃度とδ18Oを合わせて分析することで、3)大気や森林からの窒素負荷、4)硝化、脱窒、窒素同化の活性、を解析できる。本研究は河川や湖沼の富栄養化のみならず地下水の硝酸汚染など今後深刻化する我が国の水質問題に大きく資する研究になると考えられる。 | |
| 《内容及び成果》 | |
| 茨城県南の80程度の小河川で夏季と冬季の2回採水を行い、その硝酸イオンの濃度に加えて、酸素と窒素の安定同位体比の測定を行った。硝酸イオンの窒素安定同位体比は集水域に占める畑の割合の高い河川で高くなり、森林の割合の高い河川で低くなった。また、夏季は冬季に比べ灌漑用水由来の硝酸イオンのシグナルが濃度、同位体比ともに顕著となった。今後は同位体混合モデルを駆使して、各種硝酸イオンソースの混合割合の解析を行っていく予定である。 | |
| 《期間》 平成23〜平成24年度(2011〜2012年度) | |
| 《備考》 | |