
| 《研究課題コ−ド》 1115BB001 |
| 《課題名》 | |
| 民間航空機によるグローバル観測ネットワークを活用した温室効果ガスの長期変動観測 Long-term observation of atmospheric greenhouse gases using a global monitoring network by commercial aircraft |
|
| 《区分名》 BB 環境-地球一括 | |
| 《担当者》 | |
| ○町田敏暢(地球環境研究センター),白井知子 | |
| 《キ−ワ−ド》 | |
| 温室効果ガス,民間航空機,炭素循環 Greenhouse gases, Commercial aircraft, Global carbon cycle |
|
| 《目的》 | |
| 本研究では、世界で唯一の民間航空機による温室効果ガスの定期観測プロジェクト(CONTRAILプロジェクト)を発展的に継続して長期にデータを蓄積し、エルニーニョ・南方振動(ENSO)現象等の気候変化に応答する数年スケールの大規模なCO2変動の実態を解明することを目的とする。5年間のデータ蓄積を行うことによって先行観測と合わせた10年規模のCO2データを構築し、2年〜3年周期のENSOサイクルに伴うCO2濃度の変動を把握する。また、より精度の高い温室効果ガス監視情報を社会に発信していくことも目的とする。 | |
| 《内容及び成果》 | |
| ボーイング777-200ER型機(機番JA707JおよびJA705J)にASEが搭載可能となる改修が2011年に実施された。これによりボーイング747-400型機の路線変更に伴って2009年4月以降中断されていたシドニー-成田間における自動大気採取観測による温室効果ガスの緯度分布観測を2011年5月から月2回の頻度で再開した。 CMEを使ったCO2濃度の連続観測は3機の航空機を利用して、日本とヨーロッパ、北米、東アジア、南アジア、東南アジア、ハワイ、オセアニアを結ぶ路線上において、離発着地点近傍における鉛直分布と上空における水平分布のデータを取得した。 2005年の観測開始以来、大量の上空CO2濃度データが取得されたことを踏まえ、本年度はこれまでのデータを統合し、広域の平均的なCO2濃度分布を導出し解析を行った。高度8kmから対流圏界面までの上部対流圏では北半球中高緯度で春極大・夏極小の6-8ppmの大きな季節変化を示した。ユーラシア大陸上空では北太平洋域に比較して夏季低濃度になっていることが明らかになったほか、大陸上空ではCO2濃度の変動強度も大きく陸上植生の光合成の影響を受けた気塊が頻繁に上空へ輸送されていることが示唆された。また西太平洋域上空のCO2濃度の南北分布を解析した結果、北半球春季の高濃度CO2が4月から6月にかけて高高度を通じて南半球へ輸送されていることが示唆された。北半球起源の気塊が上空を通じて輸送されることにより、南半球では地表付近よりも上空でCO2濃度が高く、地表とは異なる季節変化を示すことが明らかになった。 |
|
| 《期間》 平成23〜平成27年度(2011〜2015年度) | |
| 《備考》 | |