
| 《研究課題コ−ド》 0812BB001 |
| 《課題名》 | |
| 湿原流域の変容の監視手法の確立と生態系修復のための調和的管理手法の開発 Develping methods for monitoring system of transfiguration of Kushiro mire and harmonic management on wetland restration |
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| 《区分名》 BB 環境-地球一括 | |
| 《担当者》 | |
| ○野原精一(生物・生態系環境研究センター),広木幹也,林誠二,亀山哲 | |
| 《キ−ワ−ド》 | |
| 釧路湿原,モニタリング,流域生態系 Kushiro mire, monitoring, watershed ecosystem |
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| 《目的》 | |
| 湿原が一度荒廃すると修復するためには非常に多くの労力を要することから、本研究では、湿原の保全施策を構築するための湿原とその周辺流域における総合的管理手法の開発を目的とする。具体的には(1)湿原生態系の変容を的確に捉え、変容をもたらした原因を明らかにするため、湿原とその周辺流域の自然環境の変容や野生生物等の生息・生育環境の変容を監視する手法を開発する、(2)湿原を含む流域全体の広域な土地利用の変化が湿原に及ぼす影響を明らかにする、(3)湿原周辺の農地から発生する負荷を施肥管理制御、小水路、緩衝域などを活用し低減する手法を開発する、(4)荒廃した湿原植生を積極的に修復、復元する手法を開発する、ことを目標とする。 | |
| 《内容及び成果》 | |
| 水位計を設置し河川の増水による氾濫のモニタリングを開始し、2011年3月11日の津波による水位上昇は67cmであった。釧路湿原の陸水の栄養塩類を分析したところ、硝酸態窒素の濃度は井水、河川水、池とうの順で高くなっており、流域からの窒素汚染が進んでいる実態が確認された。航空写真(2004年)からDEMデータを作成し、現況との矛盾を修正して湿原表層の流路図を作成した。 ハンノキとシラカバの胸高直径と樹高との関係を調べ、樹高5-8mのハンノキ林であることが判った。釧路湿原温根内地区方形区のチャミズゴケ区各土壌深度における地温の年変化(2009年10月27日〜2011年8月20日)を観測した。表層では日変化が見られたが、0.8m付近から下層では日較差が見られなかった。チャミズゴケ区の土壌深度と最低地温の関係、土壌深度と最低地温、平均地温、最高地温の関係は直線関係にあり、計算式から2010年凍結深は0.59mであったと推定されたが、2011年には表層のみで凍結は少なかった。 湿原表面水中のCa、Mg、Si濃度は、夏季には堤防に近い地点で高く、堤防からの流入が示唆された。一方、春季には赤沼付近でCa、Mgが高い傾向にあり、融雪・増水期には赤沼側からの流入が考えられた。植物体地上部のP含量は季節変化が著しく、特にヨシは季節変動が著しく、夏季にはスゲ類、イワノガリヤスよりも高い値を示したが、秋季にはこれらの植物よりも低くなった。他の元素については、スゲ類のK、Na含量はヨシ、イワノガリヤスのそれより著しく高いものがある一方、Na含量はイワノガリヤス<ヨシ、Ca含量はヨシ<イワノガリヤスの傾向にあり、植物種間で差が認められた。 |
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| 《期間》 平成20〜平成24年度(2008〜2012年度) | |
| 《備考》 | |
| 環境省:独立行政法人国立環境研究所 農林水産省:農林水産技術会議事務局、独立行政法人農業環境技術研究所、 独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構 |
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