
| 《研究課題コ−ド》 0711CE432 |
| 《課題名》 | |
| 高解像度大気海洋結合モデルによる近未来予測実験 Study on near-term climate change prediction using a high-resolution coupled ocean-atmosphere general circulation model |
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| 《区分名》 CE 文科-振興費 | |
| 《担当者》 | |
| ○野沢徹(地球環境研究センター),永島達也,小倉知夫,伊藤昭彦,塩竈秀夫,横畠徳太 | |
| 《キ−ワ−ド》 | |
| 地球温暖化,近未来予測,高分解能気候モデル GLOBAL WARMING, NEAR-TERM PREDICTION, HIGH-RESOLUTION CLIMATE MODEL |
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| 《目的》 | |
| 東京大学気候システム研究センター、国立環境研究所、海洋研究開発機構地球環境フロンティア研究センターが共同して開発してきた大気海洋結合気候モデルを高精度、高解像度化して、人為要因による2030年程度までの近未来(温室効果ガス濃度のシナリオ間の違いが小さく、気候変化がそれにあまり依存せずに予見できる期間)の気候変化の予測実験を行う。これまでにない高解像度の実験により、温暖化の社会影響評価、政策決定に資する定量情報の提供を図り、地球温暖化問題に対する国際的な取り組みの進展に貢献することを目指す。 | |
| 《内容及び成果》 | |
| 地球温暖化問題に対する国際的な取り組みの進展に資するために、東京大学気候システム研究センター、国立環境研究所、海洋研究開発機構地球環境変動領域が共同で開発してきた大気海洋結合気候モデルを高精度化、高解像度化して、為的な気候変動要因による2030 年程度までの近未来の気候変化を予測する数値実験を行う。予測実験は、大気海洋結合気候モデルによる予測としては世界に例を見ない、大気約50km、海洋20 〜 30km の水平解像度で実施する。これまでにわかっている物理過程等の不十分さ(雲のパラメタリゼーションや温室効果ガスの放射的な取り扱い、境界層乱流の表現、成層圏力学過程の導入など)を改善するとともに、植生変化やエアロゾル、大気化学過程などの効果も取り入れて、エルニーニョや数十年規模の気候変動現象をはじめ、社会的に影響の大きい極端な気象現象の変化予測の信頼性向上を図る。また、観測データを用いた初期値作成やアンサンブル手法を用いた不確実性の定量化を行うとともに、気候変化による極端な気象現象の変化、洪水、渇水、海洋生態系破壊のリスクの定量化を図る。さらに、気候モデルの物理過程の改良にもとづく不確実性の低減や、より広い範囲の社会産業への影響評価等についても、国内外の研究者と共同研究を実施し、政府国民の意思決定に資する情報を発信することを目指す。 国立環境研究所では、主として近未来予測実験に必要となる気候変動要因のデータ整備、高解像度大気海洋結合気候モデルへの気候変動要因の導入およびそれに伴うモデル調整、近未来予測に関する多メンバーアンサンブル実験の不確実性評価法の検討を行う。本年度に得られた成果は以下の通り。前年度に引き続いて第5次大気海洋結合モデル相互比較プロジェクト(CMIP5)推奨の気候変動要因データを旧モデルに与えた20世紀気候再現実験(CMIP5実験)を行い、気候変動要因データの変更に伴うインパクトを調べた。全球年平均地上気温の経年変化には、CMIP5実験とCMIP3実験(第3次大気海洋結合モデル相互比較プロジェクト参加時の気候変動要因データを与えた実験)の間で顕著な差異は認められなかったものの、1950年代後半〜1980年代前半にかけては、CMIP5実験の方が低温傾向にあることが分かった。一方で、1951〜2005年における地上気温トレンドの地理分布には、CMIP5実験とCMIP3実験では大きな差異は認められず、20世紀後半においては、気候変動要因データの変更に伴う気候影響はあまり大きくないことが示唆された。 |
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| 《期間》 平成19〜平成23年度(2007〜2011年度) | |
| 《備考》 | |
| 研究代表者: 木本昌秀( 東京大学) 共同研究機関: 東京大学大気海洋研究所、海洋開発研究機構地球環境変動領域 |
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