NIES EIC TEST Database
研究成果(平成23年度)
《研究課題コ−ド》 0911DA001
《課題名》
確率推論型アルゴリズムに対するヒト胚性幹細胞試験データ適用法の標準化
Standardization of application methods for the human stem cell test data to efficient algorithms in Bayesian networks
《区分名》 DA 厚労-厚生科学
《担当者》
○曽根秀子(環境リスク研究センター),赤沼宏美
《キ−ワ−ド》
ベイジアン,胚性幹細胞
Bayesian, embryonic stem cells
《目的》
化学物質の安全性評価で最も重要な問題であるヒトへの生体影響を予測するシステムの開発及び標準化を確立するため、ヒト胚性幹細胞試験において取得する各種のデータを、確率推論アルゴリズムに適用するための実験系確立ならびにシステム標準化を実施する。ヒトES細胞使用は、実際の催奇形性や先天異常症をヒトのレベルで推測できる新規性を持つ。さらに、高度な数理工学理論に基づくバイオインフォマティクス手法を駆使して、ヒト個体レベルの影響を予測することが可能になることを目指す。
《内容及び成果》
 本年度は、化学物質の影響評価におけるヒト胚性幹細胞試験データ適用法の標準化のために、ヒト胚性幹細胞から胚様体、神経分化への簡素化及び効率化を目指して、培養条件の検討を行い、現時点での最適培養条件を確立した。そして、サリドマイドをモデル化合物として、神経系分化影響に関する表現型構成要素間ネットワークを作成し、影響の特性を検討した。KhES-3由来胚様体にサリドマイドを曝露した場合、神経上皮細胞分化後に曝露した場合のRNAサンプルをマイクロアレイでmRNA発現解析を行い、遺伝子オントロジー(GO)を自己組織化マップによって類型化し、アノテーション間のネットワーク解析を試みたところ、初期曝露では、Embryonic(胎生)やForebrain(前頭脳)のGOがNeuro-system(神経システム)を抑制する関係にあることが予測された。一方、後期曝露では、Necrosis(壊死)のGOがNeuro-SystemやNeurogenesis(神経新生)のGOを抑制する関係にある事を見出した。従って、遺伝子オントロジー(GO)を活用したベイジアンネットワーク解析においても、初期と後期曝露で作用メカニズムが異なるという予測が可能であることを示した。
《期間》 平成21〜平成23年度(2009〜2011年度)
《備考》