
| 《研究課題コ−ド》 0911BD001 |
| 《課題名》 | |
| ディーゼル排気ナノ粒子の脳、肝、腎、生殖器への影響バイオマーカー創出・リスク評価 Risk assessment of inhaled nanoparticle rich diesel exhaust focusing the impacts on brain, liver, kidney, and reproductive organs |
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| 《区分名》 BD 環境-環境技術 | |
| 《担当者》 | |
| ○藤巻秀和(環境リスク研究センター),黒河佳香,Tin-Tin-Win-Shwe | |
| 《キ−ワ−ド》 | |
| ディーゼル排気ナノ粒子,生体影響,バイオマーカー nanoparticle-rich diesel exhaust particles, adverse effects, biomarkers |
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| 《目的》 | |
| 健康影響が十分明らかにされていないナノ粒子の生体影響を、これまで研究してきた生殖・次世代影響に加えて、特に重量の変化がみられた臓器(肝、腎)を中心に研究を行い、新しいバイオマーカーを創出し、リスク評価の提言を行う。 | |
| 《内容及び成果》 | |
| (1)ディーゼル排ガス由来ナノ粒子(NRDE)を3カ月間吸入曝露させた雌マウスに、非空間的な学習能力の評価(新奇オブジェクト認知テスト)を実施し、また神経毒性メカ二ズム(海馬内でのグルタミン酸代謝に関わる遺伝子の発現)を調べた。非空間学習では、NRDEの高濃度群で機能低下が認められた。グルタミン酸受容体、グルタミン酸トランスポーターGLT1には影響がみられなかったが、アストロサイト細胞におけるEAAT4の低下、グルタミン酸デカルボキシラーゼ増加が見られ、グルタミン酸代謝の異常活性化が考えられた。 (2)NRDE1ヵ月曝露後に血漿ALT・炎症性サイトカインの上昇が観察された雄ラット肝臓、およびNRDE2ヵ月曝露後に血漿テストステロンの上昇が観察された雄ラット精巣を用いてDNAマイクロアレイ解析を行なったところ、両臓器でアラキドン酸カスケードの関与が示唆された。また、同ラットで血漿・肝臓中の脂肪酸分画の測定を行ったところ、血漿中のリノレイン酸量の減少と肝臓中のEPA上昇が見られた。これらの脂質ホメオスタシスの撹乱は粒子成分よりもむしろガス成分によるものと考えられた。腎臓については、明らかな影響は観察されなかった。 (3)NRDEに曝露された雄マウスで精巣ライディヒ細胞からのテストステロン分泌量が増加するメカニズムを調べた。その結果、分泌増加作用は下垂体からの性腺刺激ホルモン分泌を介するものでは無く、精巣のライディヒ細胞への直接作用であると推察された。いっぽう、ライディヒ細胞からのテストステロン分泌抑制メカニズムは不明であった。 |
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| 《期間》 平成21〜平成23年度(2009〜2011年度) | |
| 《備考》 | |
| 名古屋大学 那須民江教授、および東京農工大学 田谷一善教授との共同研究 | |