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研究成果(平成23年度)
《研究課題コ−ド》 1111AQ006
《課題名》
長期データを活用した陸水生態系評価
Integrated assessment of freshwater biodiversity and ecosystem using long-term data
《区分名》 AQ センター調査研究
《担当者》
○松崎慎一郎(生物・生態系環境研究センター)
《キ−ワ−ド》
陸水生態系,生物多様性評価,内水面漁業,レジームシフト,マクロエコロジー
freshwater ecosystem, biodiversiy assessment, inland fisheries, regime shift, macroecology
《目的》
陸水生態系は様々な人間活動の複合的な影響を受け、不健全化が著しい。陸水における生物多様性・生態系の更なる損失・劣化を速やかに回復させるために、生物多様性や生態系の状態やトレンドを評価し、それらに影響をあたえる駆動要因を特定する必要がある。本研究課題では、長い間蓄積されてきた統計資料や長期モニタリングデータを広く収集し、それらの様々なデータを統合することで、生物多様性、生態系機能や生態系のトレンドを明らかにすることを目的とする。
《内容及び成果》
全国23湖沼(濤沸湖・藻琴湖・能取湖・網走湖・小川原湖・十三湖・十和田湖・猪苗代湖・中禅寺湖・涸沼・霞ヶ浦・北浦・印旛沼・手賀沼・芦ノ湖・諏訪湖・琵琶湖・北潟湖・三方湖・湖山池・東郷湖・宍道湖・神西湖)から、約50年にわたる漁獲量と漁獲努力量のデータを収集した。階層ベイズモデルにより、統計情報の欠損値を補完した上で、各湖沼の努力量あたりの漁獲量(catch per unit effort ; CPUE)を推定し、CPUEの長期トレンドを明らかにした。予備的な解析の結果、湖沼ごとに異なる長期トレンドのパターンがみられた。直近約20年(1990年〜2000年代後半)の短期的なトレンドの変化に注目すると、19湖沼においてCPUEが減少傾向にあることが明らかとなった。一方、残りの4湖沼については、CPUEは増加する傾向を示した。
 また、次年度取り組む、湖沼のレジームシフト(跳躍的な生態系の変化)の検出に向けて、霞ヶ浦の長期モニタリングデータの収集と整備、統計手法の検討を行った。国立環境研究所や茨城県が霞ヶ浦で実施してきた過去30年のモニタリングデータを収集・整備し、過去にレジームシフトが生じた可能性があるかについて予備解析を行った。予備解析の結果、霞ヶ浦において、過去数度のレジームシフトが生じ、かつその影響は湖内の食物網を構成する生物によって異なることが示唆された。
《期間》 平成23〜平成23年度(2011〜2011年度)
《備考》