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環境研究の基盤整備

環境研究の基盤整備: 環境リスク研究センター

 化学物質のリスク評価・管理を行う上で、リスク関連情報や研究成果の集積と効率的な情報発信基盤の整備は重要な課題です。また、化学物質の生態影響試験についても、ナノマテリアル等の新しい性質を持つ化学物質が製造・輸入され、また医薬品が環境中に排出されるなど、国内外の社会的背景の変化に従い常に更新していく必要があります。このような状況を踏まえ、「環境研究の基盤整備」事業として、環境リスクに関する「化学物質データベースの整備と情報提供」、および「生態影響試験に関する標準機関(レファレンス・ラボラトリー)」の機能の整備を行います。


「環境研究の基盤整備」図

化学物質データベース等の整備・提供


 本事業では、継続的に公開中の化学物質データベース「Webkis-plus」や関連するデータベースの更新と改良を実施し、新たに整備した情報や研究成果の公開を進めるとともに、環境中動態予測モデル等の環境リスク評価ツールの公開基盤を強化します。当面、下記の項目に重点をおいて事業を進めます。 (1) 「Webkis-plus」の更新および改良: 農薬出荷量、環境省化学物質環境実態調査等の環境測定結果、化学物質製造輸入量、PRTR排出移動量、リスク評価結果など最新情報を追加入力します。最新の法令情報を掲載します。 (2) 「EnvMethod」の更新および改良: 毎年公表される化学物質環境実態調査の分析法を追加します。 (3) 生態毒性情報の公開のための整備: 生態毒性情報の公開に向けた基盤整備を進めます。 さらに、ユーザー利便性を向上させるためのWebページの改良を進めます。

生態影響試験に関する標準機関(レファレンス・ラボラトリー)機能の整備


 国内外における生態影響試験の基準を確立する中核機関としての機能を整備するための下記の事業を推進します。 (1) 国内外の機関との連携・協力: 最新の環境リスクに関する研究動向や社会情勢を踏まえ、国内外の関連機関と連携し、新規試験法の開発(OECDガイドライン等のプロトコール作成協力、わが国へ水質の生物試験(WET手法)を導入するためのリングテストへの参加等)に協力していきます。 (2) 生態影響試験法の普及・啓発: 様々な生態影響試験法の中から特に環境リスク評価に必要な手法を選び、国内の試験機関に実習指導等を実施して技術を標準化し、試験精度の向上を図る中軸を担います。 (3) 生態影響試験の基盤整備・支援: 法規制上位置づけられている試験用生物(メダカ等)の効率的な飼育・供給体制を整備し、試験機関への生物提供を行います。

生態影響試験に関する標準機関機能の整備第8回生態影響試験実習セミナー

 以上の事業により、化学物質のリスク関連情報を継続的に更新し、利便性を向上させ、また、生態影響試験データの信頼性を高めることで環境リスク評価の実施を推進します。さらに、行政・研究者・市民へ環境リスク評価に関する多様な情報を提供することで、環境施策の推進と安全・安心な社会実現に貢献します。


環境施策に資する基盤的な調査研究

環境施策に資する基盤的な調査研究: 環境リスク研究センター

環境施策に資する基盤的な調査研究

 「WSSD2020年目標」を実現するには、人の健康や生態系に与えるリスクの全体像を把握し、予防的取り組みを念頭に、透明性のある科学的根拠に基づきリスクを評価・管理する手法を構築することが必要です。さらに、現実の課題に対応するための手法とその活用方法を提示する必要があります。
 このため、「環境施策に対応する化学物質リスク評価研究」として、政策ニーズを踏まえた研究課題を実施します。
1.「化学物質の環境排出の新たな推定手法の開発」
   化学物質の製造、使用など様々な過程からの排出と人・生物への曝露、およびその時間変動などこれまで配慮が不十分であった諸要因を考慮した新たな排出推定手法を開発します。
2.「化学物質の毒性予測手法の開発と活用に関する研究」
 新規の化学物質など情報の乏しい化学物質の生態毒性を予測する数理モデル等の予測手法を開発し、さらに、予測に必要な情報を収集し整理します。
3.「化学物質の作用機序に基づく生物試験手法の開発」
 作用機序に基づいて物質を類型化し、環境中に存在する多種多様な化学物質の複合的曝露のリスクを評価するための生物試験手法を開発します。