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サブテーマ2-2
水質事故迅速モニタリング手法の開発と拡充

 水質汚染事故発生時の迅速モニタリング手法を開発し,水質検査・監視を行う機関への普及により,水質検査・監視のネットワーク構築を目指す。具体的には,以下の3つの課題について検討する。

  • 1. 簡易分析法の検討
    過去に水質汚染事故の原因となった物質の迅速分析法を検討する。これらの告示法はいずれも誘導体化や固相抽出等の前処理後にGC-MS等の機器分析を行うため、検査に数時間~半日を要する。より迅速(~1時間以内)に,採水現場においても測定が可能な方法を検討する。
  • 2. スクリーニング分析法の検討
    簡易分析法では擬陽性等の問題があるため,標準物質を必要とせず網羅的に広範囲の物質を分析可能なスクリーニング分析法を,複数の機器で検討する。また,データベースの構築と物質の追加およびスクリーニング分析の定量精度の検証を行う。
  • 3. 水質検査・監視のネットワーク構築
    地方衛生研究所等との連携により,迅速モニタリング手法のバリデーション試験を実施し,水質汚染事故発生時に協力して対応に当たることができる体制を構築する。
「サブテーマ2-2:水質事故迅速モニタリング手法の開発と拡充」の進め方の概要図 クリックすると図の拡大表示

水質事故迅速モニタリング手法の必要性と開発・拡充の進め方

リーダーから一言:サブテーマ2-2リーダー

「国立医薬品食品衛生研究所 生活衛生化学部第三室 室長 小林憲弘」の写真
国立医薬品食品衛生研究所 生活衛生化学部 第三室 室長
小林 憲弘

 水質汚染事故発生時には即座に濃度把握が必要であり,その際,定量精度はやや劣っても迅速にデータを得られる分析法が有用です。本研究では,水質汚染事故の原因物質の迅速モニタリング手法について検討し,その精度を明らかにするとともに,水質検査・監視を行う機関との連携によって事故発生時に協力して対応に当たることができる体制を構築します。

環境省
独立行政法人 環境再生保全機構
国立医薬品食品衛生研究所 National Institute of Health Sciences
国立医薬品食品衛生研究所 生活衛生化学部