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サブテーマ1-2
災害・事故等のリスク管理における対策オプションの評価に関する研究

 非平常時を対象として、リスク論に基づいた対策オプションの評価を通じて災害・事故の原因、規模、事象、大気・水・土壌などの被影響先の性質を考慮した対策オプションの有効性を評価する。対策オプションの評価結果に基づき、規制と自主的管理の組合せの観点で対策オプションの導入に向けた管理指針を作成する。

  • 災害・事故に関する学協会・行政・自治体の文献調査を行い、対策オプションを種類別、関係主体別に、整理・類型化する。この類型に基づき、リスク懸念が大きい地域や施設と、有効性が大きいと見込まれる対策から、代表的なシナリオを構築する。
  • 空間バウンダリを限定した曝露解析および対策オプション評価のプロトタイプモデルを構築する。曝露解析をエンドポイントでのリスク評価、費用対効果へ拡張する。エンドポイントは、健康・生態・都市機能不全リスクを取り上げる。
  • 構築したシナリオとプロトタイプモデルを掛け合わせ、科学的に根拠のあるオプション評価を実施し、リスク管理戦略構築の基盤となる情報を提供する。
「サブテーマ1-2概要図:自然災害によって産業部門から化学物質が流出した際に、ヒト健康等の影響を評価する枠組みを示しています。インフラや生活圏での影響も考慮して、部門間の相互影響を整理する事が重要です。目的は、現状と対策導入後を比較し、対策の有効性を評価する事です。」クリックすると図の拡大表示

マルチプルハザードを考慮した対策オプションの有効性評価の枠組み

リーダーから一言:サブテーマ1-2リーダー

「国立大学法人大阪大学 大学院工学研究科 環境・エネルギー工学専攻 教授 東海明宏」の写真
国立大学法人大阪大学 大学院工学研究科
環境エネルギー工学専攻 教授
東海 明宏

 非平常時におけるリスク評価に基づく対策オプションの評価は、高度産業集積の上に立地した圏域におけるリスク管理において新しい局面を提示しうるものであり、本サブテーマにおいては、他のチームと連携をとりながら被災事実と予見的手法の組み合わせを通じた将来に備える環境リスク政策の提案と実装に向け課題推進いたします。

環境省
独立行政法人 環境再生保全機構
大阪大学工学部 / 大学院工学研究科 School / Graduate School of Engineering, Osaka University