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Q&A
有害物質と侵入生物へもどる
ジャンルキャラクター Q2)有害物質はどのように人の健康を害するの?
 日本ではかつて、重化学工業などが急速(きゅうそく)に進んだ時代に、人や生物にとって有毒(ゆうがい)な物質であるカドミウムや水銀(すいぎん)を川や海にたれ流したり、工場の煙突(えんとつ)からイオウ酸化物(さんかぶつ)をふくむ有害な大量の煙(けむり)を大気中に放出(ほうしゅつ)し、四大公害と呼(よ)ばれるイタイイタイ病、水俣病(みなまたびょう)、新潟(にいがた)水俣病、四日市ぜんそくなど、世界的にも知られる公害問題を引き起こしました。四日市ぜんそくの場合は、その名のとおり、直接(ちょくせつ)、有害物質が人ののどや肺(はい)に害をあたえ、慢性気管支炎(まんせいきかんしえん)やぜんそくを起こしました。水俣病の場合は、海水中にたれ流された水銀が魚や貝に蓄積(ちくせき)し、それを知らずに食べていたために、体の中に水銀がたまり、水銀中毒となり、脳や神経(しんけい)に障害(しょうがい)をあたえ、手足や口がしびれたり、ひどい人はけいれんを起こすようになり、死亡(しぼう)する人もいました。
 現在は、これらの教訓(きょうくん)から、法律(ほうりつ)によって、こうした有害物質を、川や海、大気中へ放出することを制限(せいげん)したり、禁止(きんし)しましたので、明らかに有害な物質の流出(りゅうしゅつ)による健康への被害(ひがい)はふせぐことができています。
 しかし、新たにディーゼル自動車の排気(はいき)ガスなどの大気汚染物質(おせんぶっしつ)、あるいはダイオキシン類や環境(かんきょう)ホルモンと呼ばれる多くの化学物質なども人の健康を害する影響(えいきょう)をおよぼすと考えられ、問題となっています。
 
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