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Q&A
熱帯林の減少へもどる
ジャンルキャラクター Q4)森がなくなると、どうして洪水が起きやすくなるのですか?
 森の中を歩いたことはありますか? 枯(か)れ葉がたくさん落ちていて、木の根が地面の深くまで入りこんでいます。土の中には、小さな生き物たちの通り道があったり、くさった木の根などがうまっていたりして、いつもふかふかとしています。

 森に雨が降(ふ)ると、まず雨は木の葉や草にあたって、その一部は蒸発(じょうはつ)し、残りは土のすきまに入りこんで、地面にたくわえられます。森はまるでスポンジのように、雨を土の中にためることができるのです。土にためられた雨は、ゆっくりと時間をかけて地下を通り、やがて川に流れこみます。

 このように、森は、水をためておく働きをするので、「緑のダム」とも呼(よ)ばれています。

 もし、森がなくなると、地面から直接川に流れこむ水の量が増(ふ)えてしまいます。大雨になると水は一気に川に流れこんで、土をけずり、まわりの岩をおし流します。こうして、洪水(こうずい)が起こりやすくなってしまうのです。
 

イラスト
森は地面に水をたくわえる。森の木を切って植えないでおくと、洪水の原因になってしまう。
 
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