私たちは、10万をこえる
化学物質
に囲まれて暮
(く)
らしています。その中には、工業によって人間が作った物だけではなく、ダイオキシンなどのように人間の活動の結果としてできてしまう物もあります。化学物質が環境中に放出
(ほうしゅつ)
されたあとの汚染経路
(おせんけいろ)
を調べ、人の健康だけでなく、生物にあたえる影響
(えいきょう)
も考えること、また生産中、処理
(しょり)
の過程
(かてい)
や環境に出してから別の化学物質に変化しないか、 どんな化学物質が危険
(きけん)
で、どうすれば安全に暮らせるのかを知る必要があります。
食品添加物について教えてください。
どんな化学物質があぶないの?どうすれば安全に暮らせるの?
暮らしの中で利用する数多く化学物質の危険性をしらべる研究所の取り組み
水や大気の移動
(いどう)
にともない、化学物質の濃度
(のうど)
は時間的にも場所によっても大きく変動
(へんどう)
します。どれだけ時間がたつと、どのくらい化学物質が広がるか、この変動を予測
(よそく)
し、人や生物が化学物質をあびる量を推定
(すいてい)
できるシステムの開発を行っています。
遺伝子操作
(いでんしそうさ)
によって作られた特定
(とくてい)
の病気にかかりやすい動物などを使って、化学物質が人の健康におよぼす影響を調べています。また、どんな遺伝子を持つ人が影響を受けやすいかを明らかにしています。
生物や
培養
(ばいよう)
した細胞
(さいぼう)
を使って、化学物質の健康への影響を調べる方法や、変異
(へんい)
の原因
(げんいん)
と思われる物質を見つける方法を開発しています。
どの化学物質がどんな生物に影響をあたえるかを試験するためには、大変な費用
(ひよう)
と時間がかかります。そこですでに発表されている論文
(ろんぶん)
などから、信頼性
(しんらいせい)
の高い生態毒性試験結果
(せいたいどくせいしけんけっか)
を集め、これをもとに試験データがなくても、いろいろな生物に対する化学物質の毒性をコンピュータ上で予測するシステムの開発を行っています。
マウスを用いた有害化学物質の毒性実験
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