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2008年9月10日

サンゴ7割消えた 沖縄の石西礁湖、国環研と朝日新聞社が調査

朝日新聞 2008年9月10日記事

写真:テーブルサンゴが崩れ落ちて細くなっている様子

 日本最大のサンゴ礁域、沖縄県・石西礁湖(せきせいしょうこ)のサンゴが、この5年間で約7割失われていたことが、国立環境研究所と朝日新聞社の共同調査で分かった。白化現象が最大の原因とみられる。地球温暖化で白化が頻発するとさらに損傷を受ける恐れが高い。

 石西礁湖は、石垣島と西表島に挟まれた東西約30キロ、南北約20キロの範囲に広がるサンゴ礁海域。浅い湖のような海底に300種超のサンゴが分布する。沖縄本島など、より北の海域にサンゴの幼生を供給する役割も果たしている。

 この海域で7月下旬、本社機「あすか」を使い高度約3千メートルを飛行、高解像度の写真約1100枚を撮影した。画像データを環境研の山野博哉・主任研究員(自然地理学)が分析。航空機調査と並行し、石西礁湖内の約30カ所について海中も調査した。

解説:<サンゴと白化>

 石西礁湖内でサンゴが分布する場所ごとに、今も生きているサンゴの面積を算出した。生きたサンゴを足し合わせた面積は6.2平方キロで、環境省が03年に同様の方法で航空撮影した画像の分析(18.7平方キロ)に比べ、約67%減っていた。

 最大の原因は、07年夏~秋に発生した白化とみられる。台風の大波でサンゴが破壊された場所も多かった。

 石西礁湖ではサンゴを食い荒らすオニヒトデも増加しているが、今後、最も懸念されるのは海水温上昇に伴う白化の多発だ。気象庁によると、この海域の海面水温の年平均値は過去約100年間ですでに0.7度上昇している。

 山野さんは「サンゴの減少は予想を超えるものだった。海水温の上昇が続けば、サンゴが回復する前に何度も白化が繰り返され、壊滅的な被害を受けるだろう」と話す。

(朝日新聞社:山本智之氏)

図:石西礁湖の海底に占める生きたサンゴの割合の変化
画像:朝日新聞記事
この記事の掲載は朝日新聞社の承諾を得たものです。朝日新聞社に無断の転載はできませんのでご注意下さい。

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