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環境計測は環境政策の根拠となる科学的知見の中でも基盤である「環境の現状認識」を担当し、確かで信頼できる環境の値付けは、世界の人々が持続的に安全・安心に生きるための環境保全の基礎になります。また、国際的な場で関係者が合意可能な値付けをするための国際標準化も重要な課題です。環境研究等におけるこれら課題の解決を目指し、環境計測・評価手法の品質管理に資する標準試料・実験生物・新規計測法の開発・標準化や提供などを行います。
遡及的な環境汚染評価は将来発見され得る汚染の評価などに有効ですが、現状の環境を反映した試料を変質させない長期間保存が必須です。絶滅危惧生物種の保護では、緊急避難として種を本来の生息地域外で維持する手法が必要ですが、多様性を維持した種の保存には、現状では少なくとも細胞レベルの保存が不可欠です。液体窒素を利用した超低温・超長期保存法の確立により、環境試料・絶滅危惧生物種細胞の超長期保存を行います。
標準試料:茶葉等3種製作;環境微生物:50株収集(20株凍結保存);試験用水生生物:メダカ等10種以上を提供開始。
環境試料長期保存:イガイ・東京湾定期調査試料;絶滅危惧生物種細胞:45種類の野生生物細胞、淡水産紅藻保存株の凍結保存。
化学物質モニタリングの精度管理に資するために、要望の多い環境標準試料の再調製も含め、環境残留性化学物質を中心に、環境標準試料を作成します。また、社会的な要請に応じて可能な範囲で分析用標準物質を作製、提供します。
環境試料の長期保存については、所内外の長期環境モニタリング事業と連携を図りながら、これまでの試料及びデータの収集、保存を継続するとともに、より長期的、広域的な視野に立った環境試料の長期保存体制の確立を目指しています。
標準機関の機能として、(1)分析精度管理手法の改善の検討や分析法のクロスチェックなどを行うことにより、また(2)微細藻類や実験生物の分類学的同定手法の改善の検討、タイプ株、リファレンス株や特殊な機能を持った株(系統)などの維持・管理・提供を行うことにより、我が国における環境研究のレファレンスラボラトリーとしての役割を担うことを目指しています。
(1)環境微生物については、現在1000株が保存されていますが、今後一層の充実を目指しています。さらに、環境微生物についての分類と遺伝子及び有用機能の解析を実施し、得られた情報のデータベース化を行うとともに、それらの凍結保存技術を開発します。
(2)試験用生物については、それらの遺伝子解析、有用遺伝子のストック、スクリーニング、純化等基礎研究を実施して、高品質の生物資材を選択するとともに、それらの効率的な飼育・栽培及び提供体制の構築を目指しています。
(3)絶滅危惧種の保存については、絶滅の危機に瀕する野生生物の体細胞、生殖細胞及び遺伝子並びに絶滅の危機に瀕する水生植物を保存することを目指しています。
生物資源にかかわる情報・分類・保存に関する省際的・国際的協力活動を展開し、国内外の生物資源情報ネットワーク体制の構築を推進しています。
これらの研究基盤技術のほかに、これまで研究所の環境試料分析の高感度化や高精度化、そして新たな分析手法の開発を支えてきた共通機器の管理・運営も業務として加わっています。
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