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(別表4) 基盤的な調査・研究

(1)全球水資源モデルとの統合を目的とした水需要モデル及び貿易モデルの開発と長期シナリオ分析への適用

将来の世界の水需給の逼迫等を統合的に分析し、人間の経済活動と自然の水利用の競合を全球規模で評価したりするための基盤ツールとなる全球水資源モデル(自然の水循環と人間の水利用を統合的に扱うことのできるモデル)を改良・拡張することを目的としている。平成21年度は、工業用水、生活用水需要モデル構築や農作物貿易モデル構築のためのデータ整備、社会経済側面に関する将来シナリオ構築のための世界CGEモデルの開発を行う。

(2)微量環境汚染物質の網羅分析−有機ハロゲン系化合物の検索・同定と高精度・迅速定量法の開発−

化学物質による環境汚染の広がりに対応するために、有機ハロゲン系化合物等を高精細に分離しながら網羅的かつ選択的に検出することで物質の検索と同定を容易にする方法と、選択した物質を一斉に高感度・高精度・迅速に定量する方法を開発する。高精細な分離には極めて高い分離能が得られるGCxGC法を、網羅的かつ選択的高感度検出には最新鋭のMS/MSとHRTOFMSを用い、これらを組合わせた世界最先端・最高の次世代分析を開拓する。平成21年度は、ダイオキシン類、PCBs、その他のPOPs、PAHs(ニトロ体、オキシ体を含む)、PBDEs、PFCsなどの標準物質を用い、GCxGC−MS/MSによるMRM測定条件の検討、各種スキャン測定による基本データの収集などを行う。

(3)人工組織ナノデバイスセンサー複合体を活用した多角的健康影響評価システムの開発

これまで、1)人工の擬似マトリックスを開発することで、細胞接着性を欠くセンサー上でも人工組織の構築を可能にし、2)細胞培養液に浸した状態でもナノ構造体センサーが安定動作できる絶縁技術を達成することで、人工組織とこの組織が発信する信号を検出するセンサーとが機能的に繋がったチップ(バイオナノ協調体)を創製する研究を行った。このチップの開発により、環境汚染物質で組織傷害が顕在化する様子を、オンタイムで連続測定できるようになった。今後は、バイオアッセイに適用すべく、a)バイオナノ協調体の信頼性を増すために構造を再検討し、b)バイオナノ協調体を装着する微小流体デバイス及び周辺機器とのシステム統合を図り、c)実用化レベルにブラッシュアップすることで、動物実験系を一部代替でき、既存・新規を問わず広範な環境化学物質の毒性を、多角的に評価できるシステムを構築する。

(4)胚様体を用いた発生分化毒性学に最適化したマトリックスの開発

マウス及びヒトES細胞から作製した胚様体を、神経及び血管内皮細胞に、効率良く分化誘導、機能成熟させるための細胞外マトリックスを開発する。この際、胚様体から遊走する細胞の分化誘導過程が毒性研究に応用出来る様に、マトリックスを設計する。

(5)学童コホート調査の関東地区及び中京地区における同意確保調査

平成17年度から実施されている局地的大気汚染の健康影響に関する学童コホート調査において調査対象者・保護者から調査協力への同意と継続的な協力を得るために、保護者に対して十分な説明を行うための資料作成、保護者等からの問い合わせのためにフリーダイヤルを設置するとともに適切に対応するためのマニュアルの整備、調査協力小学校への調査内容の説明など、同意確保のための各種調査を実施する。平成17年度から平成20年度の4ヶ年は当初目標どおりの同意率が得られたが、最終年度である平成21年度は前年度までに引き続いて調査協力が得られるように、同意の継続確保のための各種調査を実施する。

(6)熱中症予防情報提供業務

平成20年度に実施した、1)熱中症関連ホームページの統一と充実、2)気象予報情報を用いる熱中症の予防情報(WBGT(湿球黒球温度)の推定値)の提供、3)その基となる気象予報情報からWBGTの推定方法の精度向上を図るための検討、4)気象庁の協力を得た、WBGT観測機器の設置と連続観測、5)ホームページよりモニタリングデータのリアルタイム公開を行うためのシステム、のさらなる充実を図る。

(7)オゾン層変動の再現性と将来予測精度の評価に関する研究

成層圏数値モデルを用いたオゾン層の長期変動予測の数値実験結果をもとに、成層圏プロセスやその変化の再現性、オゾン層の将来変動の予測精度の評価を行う。特に、CO濃度漸増条件と固定条件での成層圏のオゾン、ハロゲン物質、トレーサー物質(メタンなど)の分布や、その時間変化の有無とその要因を数値モデル実験から明らかにする。また放射コードの改訂を行った数値モデルを用い、放射スキームの違いによる気象場やオゾン場への影響を評価する。

(8)次世代大気モニタリング用多波長高スペクトル分解ライダーの開発

エアロゾルの種別(ダスト、海塩、煤、水溶性粒子)毎の高度分布を昼夜自動連続で測定可能な多波長高スペクトル分解ライダーを開発する。エアロゾル種の選別を行うため、開発するライダーでは、2波長(532,355nm)の消散係数、3波長の後方散乱係数及び2波長(1064、532nm)の偏光解消度の導出を可能にする。平成21年度は消散係数、後方散乱係数、偏光解消度を自動抽出する手法の開発を行う。

(9)貧酸素水塊の形成機構と生物への影響評価に関する研究

閉鎖性海域における最大の水環境問題である貧酸素水塊の発生機構と底生生物に与える影響について現場調査と実験室内により評価・検証し、貧酸素水塊の時空間的分布を再現する非定常流動・生態系モデルの精緻化を図り、栄養塩・有機炭素等の陸起源負荷流入による貧酸素水塊発生を定量的に解析出来るツールの作製を目指す。

(10)湖沼における有機物の循環と微生物生態系との相互作用に関する研究

湖沼において有機物と微生物生態系の相互作用を解明するため、長期モニタリングデータの解析から、湖沼流域における有機物の循環と溶存有機物の難分解性化メカニズムを明らかにする。また、流域河川流出モデルと湖沼生態系モデルを組み合わせて、湖内の特定地点において、流域の個々の特定発生源や湖水域毎の内部生産源からの寄与を定量的に評価する。

(11)グローバルな森林炭素監視システムの開発に関する研究

2013年以降の次期枠組みに関連して重要となっている森林減少・劣化を国際的に監視するシステムを我が国が先駆的に提案することに向けて、PALSAR等の全天候型リモートセンシング情報を活用して森林減少や森林劣化を定量的に把握する手法を開発する。特に、テストサイトにおける森林減少の把握、バイオマス量の時間変動を把握する研究を実施する。

(12)廃棄アスベストのリスク管理に関する研究(別表3に再掲)

石綿含有廃棄物の処理における安全性を担保するため、石綿分析の精度管理手法を確立し、光学顕微鏡及び電子顕微鏡に適用可能な標準観察試料を作成、共同分析を実施する。また、石綿含有廃棄物について、石綿飛散の実態調査及び搬入物の石綿含有診断による管理、また、除塵装置の石綿除去機能の把握及び再飛散の可能性の有無等の課題に対応する実験的検討を行い、管理方策の基礎資料とする。

(13)資源循環に係る基盤的技術の開発(別表3に再掲)

将来的に有望と見込まれる新規資源化技術等の調査研究に関し、研究会組織を継続して実施することに加え、国内外全体に範囲を広げて、優れた研究開発を行っている機関との連携を模索する。また、高周波誘導加熱による金属・樹脂複合材料からの金属分離・回収技術について、流動化による金属の分離挙動をさらに検討し、高周波照射時に発生する分解生成物の定性・定量を併せて行う。

(14)二次生成有機エアロゾルの環境動態と毒性に関する研究

健康影響が懸念される二次生成有機エアロゾルについて、細胞毒性評価システムを用いて毒性をスクリーニングし、高時間分解能エアロゾル質量分析計(HR−ToFAMS)や、極微量分析が可能な熱脱離−GC−MS法による分析も合わせて、毒性を示すSOAの組成分析を行う。モデルによるシミュレーションと関東地域での大気観測を行い、毒性を示すSOAの動態を解明し、リスク対策に資する基礎データを得る。平成21年度は毒性スクリーニング手法及び組成分析手法の開発を重点的に行う。

(15)発生工学を用いた鳥類人工繁殖手法

鳥類体細胞を始原生殖細胞とするため生殖巣キメラ個体からの子孫個体作出法の開発を目指す。実験鳥類の始原生殖細胞の大量培養と共に、培養体細胞との電気融合条件を決定して融合始原生殖細胞の創出を行い、体細胞からのiPS細胞作製を試行する。並行して、絶滅危惧鳥類細胞(始原生殖細胞及び体細胞)を用いた生殖巣キメラ個体の作成のため、モデル実験鳥類個体を用いた実験系の開発を行う。


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