(別紙4) 知的研究基盤の整備の平成16年度事業計画
1.環境標準試料及び分析用標準物質の作製、並びに環境試料の長期保存(スペシメンバンキング)
平成16年度事業計画
- 環境標準試料:本年度はアオコ及び大気粉塵の標準試料を作製する。また、これまでに作製・保存した標準試料の分析保証値の安定性について精度管理を行う。
- 分析用標準物質:社会的に重要とされている標準物質を調査し、調製方法および検定方法を検討する。
- 環境試料の長期保存:これまでの収集、保存試料の保存の継続、並びに新たな事業として全国の大気、二枚貝、アカエイ、東京湾底泥、人の母乳や毛髪等の環境試料の収集、保存を継続する。特に生物試料については、液体窒素上保存を前提として、凍結粉砕法を含む新たな試料前処理、均質化手法を確立するとともに、保存性試験のための分析を実施する。
2.環境測定に関する標準機関(リファレンスラボラトリー)としての機能の確保
平成16年度事業計画
- 分析精度管理:本年度作製する試料のアオコ毒素及び粉塵の元素について複数の他の機関によるクロスチェックを行い、分析保証値を決定する。
- 微細藻類:16年度は50株程度を目標として、無菌化を進め、特定遺伝子のDNA塩基配列の解析を行う。また、これらのうち必要な株について、色素組成、微細構造などを基礎とした分類学的解析を行い、保存株の分類学的位置の確認と標準株化を行う。
3.環境保全に有用な環境微生物の探索、収集及び保存、試験用生物等の開発及び飼育・栽培のための基本業務体制の整備、並びに絶滅の危機に瀕する野生生物種の細胞・遺伝子保存
平成16年度事業計画
- 環境微生物の収集・保存・提供:保存されていない種を中心として新たな微細藻類株の収集、分離、培養株の確立を行う。また、凍結保存法の検討を行い、30株程度を目標として凍結保存への移行を実施する。藻類資源の中核的拠点とされたことから、サブ機関の保有株の共有、提供及び情報の一元化など、中核機関としての体制を整備する。
- 情報:保存株の情報をより多くの研究者に提供するために、ホームページの拡充を図る。15年度に開発した保存株データベースシステムに、サブ機関の藻類資源情報を収納し、情報の一元管理に着手する。GTI(世界分類学イニシャテイブ)におけるアジア地域での分類学振興及び学名情報の整備をおこなう。
- 野生生物種の細胞遺伝子保存:20系統を目標として絶滅危惧種である淡水藻類シャジクモおよび淡水産紅藻類の培養保存をおこなう。50系統を目標として絶滅危惧動物および水生生物の細胞・遺伝子の凍結保存を行う。
4.地球環境の戦略的モニタリングの実施、地球環境データベースの整備、地球環境研究の総合化及び支援
平成16年度事業計画
(1)以下のとおり、戦略モニタリング・データベースの実施と整備を行う。
1.地球温暖化
1)波照間島・落石岬における連続自動観測の継続、データのHPによる公開。HFC、黒色炭素など新規連続観測の開始。
2)西太平洋南北海洋性大気の観測の継続。同位体・酸素観測との連携。
3)標準ガス・分析センターの整備(第二世代CO2、オゾン校正など)
4)シベリア上空(3地点)の高度分布測定と高頻度化・地上支援観測の継続
5)北太平洋および西太平洋のCO2収支観測の継続
6)苫小牧CO2フラックスの観測継続、総合観測拠点としての整備
7)天塩における森林施行による炭素循環変化のモニタリング継続
2.成層圏オゾン減少
1)つくばにおける成層圏オゾンのミリ波分光観測の継続
2)つくばにおけるFTIRによる高分解能観測の継続
3)陸別での成層圏オゾンのミリ波分光連続観測と低高度観測への改良・ブリューワ分光器による紫外線観測の継続
4)有害紫外線観測ネットワークの継続
3.海洋・陸水環境
1)GEMS/Wsaterのモニタリング継続
2)メコン河国際河川の水質・生物多様性モニタリングの検討
4.社会科学・その他の分野
1)温室効果ガス排出シナリオデータベースの整備
2)炭素吸収源データベースの整備・衛星データの収集と解析
3)東南アジア森林データ収集整備の継続
4)GRIDつくばのオリジナルデータの充実
5)建築物における空調・照明等自動コントロール技術とその評価
5.温室効果ガス排出インベントリの整備と解析
1)日本国の温室効果ガス排出/吸収インベントリのとりまとめと報告
2)温室効果ガス排出/吸収インベントリデータの解析
3)東アジア地域における温室効果ガス排出/吸収インベントリに関する国際研究協力
4)IPCC、気候変動枠組条約下での活動への参画・貢献
6.衛星による温室効果ガスモニタリング手法の開発
1)近赤外太陽光散乱法によるCO2,CH4の気柱濃度測定手法の開発
(2)以下のとおり、地球環境研究の総合化および支援を行う。
1.地球環境研究の総合化
1)地球環境研究の現状把握調査
2)Global Carbon Cycle プロジェクト国際オフィスの開設と活動開始
2.地球環境研究成果の発信
1)地球環境研究センターニュースの発行(12回)
2)ホームページの充実・来客対応研究紹介視聴覚システムの立ち上げ
3)年報・会議報告書の出版
