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(別紙3) 政策対応型調査研究の平成14年度事業計画

1.循環型社会形成推進・廃棄物対策に関する調査・研究

政策対応型調査・研究
(1)循環型社会への転換策の支援のための評価手法開発と基盤システム整備に関する研究

平成14年度事業計画

  1. 産業連関表の形式を用いて、廃棄物・循環資源関連部門の金銭・物量フローを体系的に表現する方法を改良するとともに、諸統計・調査資料をもとに循環資源の発生・処理・処分・再利用に関するフローを示す数表を作成する。主要消費財・そこに含まれる物質に着目したより詳細な事例研究に着手する。また、こうしたマテリアルフローの把握に基づく「循環の指標」の開発を進める。
  2. LCA手法を用いて、資源循環の促進による環境負荷の低減効果を評価するため、容器等の消費財に関する事例研究を通じて、廃棄物処理技術、リサイクル技術に関するインベントリデータを引き続き収集するとともに、本分野にLCAを適用する上で必要となる環境影響評価手法の検討に着手する。また、資源循環の促進策に係る経済的手段の導入効果のモデル分析について、基礎的検討を進める。
  3. 事例研究対象地域の循環資源に関連する動脈・静脈産業構造や地域で進行中の循環事業とその地理情報等について調査を進めるとともに、これらの情報を活用した資源循環システムの地域適合性診断手法を開発するため、建設解体廃棄物を対象とする事例研究に着手する。また、廃プラスチック等の発生が多品目に渡る廃棄物の発生特性、構成成分と再生品の需要を調査する。さらに、廃プラスチック等の処理、資源化に用いられている技術を調べ、その性能や適性を整理、評価する。
  4. リサイクル材料又は製品の安全性の評価方法及びその有効利用法について研究する。都市ごみ溶融スラグ、焼却灰、建設廃材などを利用したリサイクル製品の用途ごとの利用条件を踏まえた溶出試験法、含有成分測定法や安全性試験法について検討するとともに、こうした試験法の標準化のための基礎資料を提供する。

政策対応型調査・研究
(2)廃棄物の循環資源化技術、適正処理・処分技術及びシステムに関する研究

平成14年度事業計画

  1. 熱処理プロセスからの排ガス及び残渣を対象として、ダイオキシン類を始めとする環境負荷物質に対する高度処理単位操作技術及びシステムの開発・改良を行う。関連して、飛灰等の加熱によるダイオキシン類ほかの生成機構解析、排出源管理のためのモニタリング方法の開発を行う。また、熱分解ガス化プロセス等からの水素等の資源回収技術及び資源化物の高度な分離・抽出・精製技術開発をめざした基礎的検討を行う。
  2. 埋立容量増加要件が異なる最終処分場をいくつか抽出して実地調査を行い、各種容量増加技術の適用性を評価する。また、モデル地域に想定した海面最終処分場と陸上最終処分場について、立地又は構造の違いに起因する環境負荷等に関して比較評価を行う。
  3. 最終処分場の安定化を診断する指標として、有機物や無機イオン等の浸出水の組成、内部の埋蔵ごみや貯留水の挙動、メタンや硫化水素等の埋立地ガスの組成、地表面ガスフラックス及び植生について、現場観測と既存監視データ収集・解析を進める。さらに、埋立地の安定化促進及び修復技術について野外調査を開始する。
  4. わが国の民生及び産業分野から発生する有機性廃棄物全体について、物質収支、環境及び経済的観点から適正な地域及び全国レベルでの循環の構造やシステムの検討を進める。また、有機性廃棄物から循環資源である乳酸、アンモニア及びリンを回収する技術・システムについてプラントスケールでの実証実験を開始する。さらに、嫌気性発酵等による各種有価物回収技術の利用可能性と安全性評価について実験的検討を実施する。

政策対応型調査・研究
(3)資源循環・廃棄物管理システムに対応した総合リスク制御手法の開発に関する研究

平成14年度事業計画

  1. 酵素免疫測定系アッセイとして、ダイオキシン類やPCBに特異性をもつ抗体を用いた試験系の開発を行い、廃棄物や汚染土壌などへの適用可能性を検討する。改良したバイオアッセイ前処理系を活用しながら、Ahレセプター結合細胞系アッセイ(CALUXバイオアッセイ)等による循環資源や廃棄物処理過程におけるダイオキシン類やPCB等の残留性有機汚染物質の包括的毒性評価や未知毒性物質の検索を行う。また、化学分析による測定との比較を通じてバイオアッセイの特性把握を進める。
  2. 有機臭素系難燃剤を含む廃テレビ等の処理・リサイクルの実態を家電リサイクル法施行前後で把握し、可能性のある難燃剤の環境進入経路を洗い出すとともに、時系列的なフロー予測モデル設計に関する検討を行う。有機臭素化合物の水系への環境進入実態や再資源化プロセスにおける実態を把握するためのフィールド研究に取り組むとともに、ラボスケールの溶出試験や難燃加工プラスチックに含まれる難燃剤の熱分解及び臭化ダイオキシン類などの生成分解挙動実験を併せて行うことにより、生成分解メカニズムに関する研究にも着手する。
  3. 多成分の複雑な混合系である廃棄物ならびに循環資源に含まれる不揮発性成分を系統的に分別し、LC/MSで同定・定量するためのシステムを開発するために、系統的な抽出・分画法の開発、LC/MS分析システムの高感度化を行うとともに、未知物質同定のための誘導体化の研究に着手する。廃棄物関連の実試料を対象に不揮発性物質の単離を行う。本年度からマススペクトルの解析システムの構築のための基礎データ集積を開始する。
  4. ダイオキシン類やPCBなどの塩素系有害化学物質を高効率で無害化するために、前年度に引き続き、1)加圧状態で熱水を利用した焼却灰中ダイオキシン類の抽出分解、2)還元反応による脱塩素化分解、3)OHラジカルによる酸化分解、4)微生物による分解、を中心に新技術開発の観点から基礎的研究を行う。

政策対応型調査・研究
(4)液状廃棄物の環境低負荷・資源循環型環境改善技術システムの開発に関する研究

平成14年度事業計画

  1. 窒素、リン除去機能を有さない単独処理浄化槽、既設合併処理浄化槽に硝化脱窒能の高い膜分離活性汚泥法及び吸着脱リン回収型のシステムを導入して高度合併処理浄化槽に改変する新たな技術を消毒機能の向上及び建設・維持管理費の削減化を踏まえて開発する。
  2. し尿・生活雑排水等の液状廃棄物処理に貢献する有用微小動物のバイオリアクターへの定着化及び有用硝化細菌等の分子生物学的手法を用いた迅速検出手法の開発を行う。
  3. アジア地域の開発途上国を視野に入れた省エネ、省コスト、省維持管理の可能なラグーンシステム並びに水生植物、水耕栽培植物及び土壌を用いた浄化法について、窒素、リン除去速度及び有毒アオコ増殖能の抑制効果等に関する解析を行う。
  4. 生ゴミディスポーザー破砕物、植物残渣及び汚泥を対象として、物理化学的処理及び高効率コンポスト化、高温好気発酵プロセスを導入した資源化システムの技術開発を行う。
  5. 生活系・事業場系から排出される液状廃棄物の汚濁負荷原単位、藻類生産能力(AGP)及び湖沼シミュレーターによるアオコ増殖能の解析を行い、窒素、リン削減に資する高度合併処理浄化槽等を面的整備する上での評価を行う。

2.化学物質環境リスクに関する調査・研究

政策対応型調査・研究
(1)曝露評価の高精度化、効率化

平成14年度事業計画

  1. 昨年度、作成した河川モデルを実測データを用いて検証するとともに、環境リスク評価管理統合システムに組み込む。また、体内動態の組み込みを検討するため、関連データの収集を行う。過去の化学物質の環境侵入量を推定する手法の概念設計を行う。
  2. 入手可能な限られた情報から化学物質の曝露量を推定する手法開発に向けて、内外から収集した挙動予測モデル、物性予測手法、生物濃縮性予測手法や毒性予測手法の評価を行い、わが国の化学物質審査に利用できる手法を抽出して検証を行う。また、モニタリングデータの統計解析に基づく予測モデルを試作する。
  3. POPsの環境挙動に関する情報整備を行うとともに、モニタリング結果の解析方法について検討する。
  4. 既存化学物質の曝露に係る情報を収集・解析し、ヒトと生物に対する曝露評価を行う。

(2)健康影響評価の高精度化、効率化

平成14年度事業計画

  1. 遺伝的感受性要因を解明するための血液試料の採取を継続するとともに、試料からDNAを抽出し、PCR−RFLP法を用いた遺伝多型解析を行う。慢性ヒ素中毒多発地区において採取した試料についてヒ素の形態分析を行うとともに、症状の発生と曝露要因や生活環境要因との関連を解析する。
  2. 環境モニタリングへの適用を目指して変異原物質検出用遺伝子を組み込んだゼブラフィッシュを開発する。バイオアッセイの測定結果をモニタリング指標として活用するために、動物実験との定量的な関係を求める実験を行う。
  3. 作用機構を考慮した化学物質群ごとの複合曝露評価手法を検討し、有害大気汚染物質への適用を試みる。
  4. 既存化学物質に関する有害性情報を収集、データベース化するとともに、化学物質構造との関連を解析する。

(3)生態影響評価手法の高精度化

  1. セスジユスリカを用いた底質毒性試験法のリングテストを実施し、標準化を図る。
  2. 収集した水生生物を中心とした生物影響データを生物種毎に整理・解析し、化学物質の種類と生物種毎の影響の関連を探る。

(4)リスクコミュニケーションの促進

  1. 住民に分かりやすい情報加工方法を検討し、PRTRデータを解析・公表する。
  2. PRTRデータの公表に関連して住民参加型会議実験を実施し、リスク情報の伝達における専門家の役割を解明する。

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