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オゾン1「何がおきているか調査」
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2005年9月14日掲載
ライン
 今回からオゾン層破壊についての話です。
 オゾンは殺菌、脱臭、脱色などに用いられる物質ですが、身の周りに存在すると、人の健康や植物などに被害を及ぼすことが知られています。
 一方でオゾンは、太陽から降り注ぐ有害な紫外線を防ぐ役割を果たしています。紫外線防御のためには大量のオゾンが必要ですが、地球はうまく出来ていて、そのために必要な大量のオゾンを地上10〜50kmの高さの、成層圏と呼ばれる領域の中にオゾン層として閉じ込めています。
 そのオゾン層がスプレー缶やクーラー、冷蔵庫などに用いられてきたフロンなどの人工化学物質によって破壊されていることが、1980年代頃から問題になっています。オゾン層で何が起っているのか、いろいろな角度からよく調べる必要があります。
 ところで、オゾン層はそんなに遠い場所にあるわけではありません。直線距離では、つくばセンターを地上とすれば、霞ヶ浦の土浦側から鹿島神宮付近がオゾン層の高さに相当します。
 しかし簡単にオゾン層に行って様子を調べてくるわけにはいきません。そこで、計測装置をバルーン(気球)に付けて飛ばして測定したり、地上から特殊な方法で眺めたり、あるいは衛星に計測装置を取り付けて地球の外から眺めたりして、オゾン層の様子を調べています。 今回は地上からオゾン層を眺め続けた例を紹介しましょう。
 国立環境研究所では、レーザーを上空に放ちオゾン層で散乱された光を検出することでオゾン層を調べるオゾンライダーと呼ばれる方法を利用し、つくば上空のオゾン層の監視を続けています。 その結果を、オゾンゾンデ(オゾン計測器をゴム気球に付けた測器)と呼ばれる方法で気象庁高層気象台が測定した結果と合わせて図に示します(下図)。高度によって、オゾン量や季節による増減の様子が異なることが分かります。
 当研究所ではオゾンライダー以外に、ミリ波オゾン分光計と呼ばれるオゾンが発する電波を捉える計測装置も駆使して、10〜80km付近の高度範囲でオゾンの変化を注意深く監視し続けています。 オゾンが時間とともにどんな振る舞いをするのか、いろいろな高度領域でオゾンがどのように変化しているのか、オゾン層は回復に向かい始めているのか、また回復は順調なのか、と言った問題に答えて行きたいと考えています。
オゾン
○赤丸:レーザーレーダー(国立環境研究所) ○青丸:オゾンゾンデ(気象庁高層気象台)
【成層圏オゾン層変動研究プロジェクト プロジェクトリーダー 今村隆史】 ライン


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