電気自動車(ルシオール)

 ルシオール(Luciole)は現在の車社会が抱えている環境、エネルギー、事故、渋滞の4つの問題を抜本的に解決することをめざして、国立環境研究所が中心となり公害健康被害補償予防協会や民間企業13社が協力して開発した最先端の電気自動車です。

 これまでの電気自動車の「遅い、重い、走らない」という評判を一新させるために、コンセプトと技術を新規に検討し、ゼロから車体の開発を行いました。ルシオールには電気自動車が本来持っている特徴をより生かすための独自の技術と工夫が凝らされています。

 その代表的な技術がインホイールモータードライブシステム(詳細1)、バッテリービルトイン式フレーム(詳細2)、バッテリーマネージメントシステム(詳細3)です。また、側面衝突時の安全性や運転の操縦性、快適性を高めることを目的に、縦に2人乗りのタンデム2シーターを採用しました。

 これらの工夫によって、ルシオールは超小型でありながら、高性能かつ快適で安全でしかも低燃費なコミューターを実現しました。 「小さい、速い、快適、安全、低燃費」がルシオールのコンセプトです。

*ルシオールはフランス語で蛍を意味します。
車体のデザインが自然の中で美しく小さな明かりを放つ蛍を想像させることから、ルシオールと名付けました。


特長
タンデム2シーター 快適な室内空間と側面衝突時の衝撃緩和空間を設けるために採用された前後2座席のレイアウト
 
ツインモーター どの回転域からでも滑らかで爽快な加速を実現するために後輪内に一つずつ搭載されたインホイールモータードライブシステム(詳細1)。 最高速度:150km/h 0-400m加速時間:17.9秒
低重心 床下電池レイアウトによる低重心化によって高い安定性と運動性能を得るために考案されたバッテリービルトイン式フレーム(詳細2)
低燃費 リッター50kmに相当する低燃費の実現。
(原油1リッターから得られる火力発電量に置き換えると、市街地走行(10:15モード)でリッター50kmの距離を走行できます。1回の充電費用は昼間で約250円、夜間で約100円。これは軽自動車の約1/3〜1/6のコストに相当します。また、ルーフとリヤスポイラーに取り付けられた多結晶太陽電池は、年間約800kmの走行に相当する電量を発電します。)
その他の新しい技術 走行時のエネルギーを低く抑えるために、空気抵抗の少ないボディー、低転がり摩擦抵抗のタイヤとベアリングを開発しました。また、ヘッドライトには高輝度放電ランプ(HID)、ストップランプには発光ダイオード(LED)を採用し、照明機器の省エネ化を実現しました。          

仕様
車体 全長 3.30m
全幅 1.20m
全高 1.34m
乗員 2名、または大人1名+子供2名
車両重量 910kg
一充電走行距離

40km/h定速走行 290km
80km/h定速走行 140km
4-モード走行 190km
10.15モード走行 130km
10.15モード走行における燃費
(下図参照) 50km/liter (68.5Wh/km)


加速性能 0 → 40km/h 4.3sec
0 → 400m 17.9sec
最高速度 150km/h
駆動装置 形式 インホイールモータードライブシステム(詳細1)
モーター形式 DCブラシレス
最大出力 36kW/4470rpm×2 (98PS)
最大回転数 77Nm/0 to 4470rpm×2
ギヤ比 8700rpm
駆動輪 後輪
電池 種類 密閉式鉛電池
容量,電圧 40Ah, 4V
総電力,総電圧 8.9kWh, 224V
重量 269kg
懸架装置 形式 ダブルウィッシュボーン
制動装置 (前) アルミ製ディスクブレーキ
(後) 回生付きアルミ製ドラムブレーキ

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