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Ⅲ 知的研究基盤の整備の年度評価
1.地球環境の戦略的モニタリングの実施、地球環境データベースの整備、地球環境研究の総合化及び支援

  • 更新日:2007年7月23日

1)研究の概要

地球環境研究センターにおける知的基盤整備として、地球環境の戦略的モニタリングの実施、地球環境データベースの整備、地球環境研究の総合化および支援の各事業を実施した。地球環境モニタリングでは、これまでに着手し体制を確立した大気・海洋の温室効果ガス関連観測、陸域の炭素吸収量観測、成層圏オゾン層関連観測、陸水域観測の継続を図るとともに、高度な観測技術導入と観測データの取りまとめ、利用促進を進めた。地球環境データベース事業においては、情報セキュリティ強化のための設備更新や研究利用ツール開発に力を入れた。地球環境研究支援業務においては、わが国の地球温暖化分野の観測を関係府省・機関の連携で進める拠点事務局を開設した。スーパーコンピュータの新機種導入に合わせその研究利用のあり方を見直した。総合化事業では地球環境問題に対する国民的理解向上のための研究成果の広報・普及に努めた。

外部研究評価委員会事前配付資料抜粋(以下、PDF [401KB])

実施体制

研究の目的と今年度の実施概要

研究予算

平成18年度研究成果の概要

平成19年度の研究展望

2)外部研究評価委員会による年度評価の平均評点

4.7  点

3)外部研究評価委員会の見解

研究グループは活発に活動しており、世界をリードする研究成果も出されつつあり、わが国のみならず世界の温暖化モニタリング等を支える重大な役割を担っていると高く評価する。今後も長期にわたる地道な観測を継続し、温暖化に関する研究および政策決定に役立つ信頼性の高いデータの提供を期待する。国立環境研究所で蓄積しているデータを活用して、CGERの役割のひとつである地球環境研究の総合化および支援を広く国内の地球環境研究全体に及ぼしてもらいたい。これまで以上に、一般市民を含めた多くの場に対してわかりやすい情報発信が行われ、「持続可能な社会」形成のための道筋などに関する提言が望まれる。継続的な観測は経費面からも課題となる面もあるが、上記のように重要なデータ集積となっておりその努力は高く評価される。淡水環境のモニタリングに関しては手法の改善も含め今後の拡大の努力を期待したい。

4)対処方針

地球環境の戦略的モニタリングにおいては、地球温暖化に係る観測を最重要課題としながら、その他の地球環境変化を含む長期継続観測を、着実に実施することとしている。今後も、外部研究資金で適切に補完しながら、運営費交付金として経常的に措置されている資金の有効活用を図り、主要な観測事業を継続する。陸水圏(淡水環境)での水質モニタリングについては、地球環境の長期変化が現れる「ベースラインステーション」として摩周湖を、流域の人間活動変化が現れる「トレンドステーション」として霞ヶ浦を位置づけ、長期継続観測を実施している。最新の手法の導入、手法の合理化を行いながら、この特徴的な観測対象のモニタリングを継続し、引き続きGEMS/Waterの国際連携に参画し、データの発信・利用に努める。情報発信に関しては、データベース事業において、政策決定をささえる基盤的データの整備を行う。また、地球環境研究の総合化および支援事業において、研究者から一般市民までの広い層を対象とした研究成果の発信を、地球温暖化研究プログラムとも連携してさらに充実させる。

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