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事前評価(平成11年5月)
ダイオキシン類の体内負荷量及び生体影響評価に関する研究(変更前「ダイオキシン類の曝露量及び生体影響評価に関する研究」)

  • 更新日:1999年11月19日

1)研究の概要

ダイオキシン類の曝露量と関連が深い体内負荷量を評価するための生体影響指標(バイオマーカー)の検索・開発を行うとともに、この指標と体内負荷量との関係を検討することにより、ダイオキシン類の生体影響、特に生殖機能・胎児への影響にかかわるリスク評価のための基礎資料を提供する。

2)研究期間

平成12〜14年度(3年間)

3)研究計画

平成12年度は、ダイオキシン類の体内負荷量を評価するために、ヒトの血液、脂肪組織、胎盤等におけるダイオキシン類の濃度を測定する。ダイオキシン類の曝露によって鋭敏に動くと考えられる薬物代謝酵素などの生体影響指標について、ヒトのサンプルで測定を行う。

平成13年度は、前年度に引き続きヒトのサンプル中のダイオキシン類の測定、生体影響指標の測定を行う。生体影響指標と体内負荷量との関係からこれらの指標の適用可能性を検討する。また、新規指標の検索・開発を行う。

平成14年度は、前年度までに得られた結果から、ダイオキシンの曝露によってどの程度、生体への影響がでているのか、特に生殖機能・胎児への影響に関わる指標と体内負荷量との関係を明らかにする。

4)研究予算額

  • 30,000,000円/年(予定額)

5)研究実施の背景

ダイオキシン類のヒトの健康への影響、ことに生殖機能・胎児への影響が懸念されており、ヒト(特に妊婦、胎児、新生児)のダイオキシンの体内負荷量はどの程度なのか、その場合、どの程度の反応が起きているのか、どの程度の生体影響のリスクがあるのかを明らかにすることが求められている。

6)評価結果の概要

ダイオキシンの曝露量、体内負荷量と生体影響に関する研究は重要であるとされ、曝露量と体内負荷量については代謝、分布、排泄等について慎重に検討する必要性と、過去も含めたコホート的な疫学研究(前向き研究、追跡研究)の視点からの研究の必要性について指摘を受けた。

また、試料採取に際しては一貫性のある、例えば母親と子供をセットにしたようなデザインを考えるよう期待が示された。

7)対処方針

曝露量と体内負荷量の関係の解明については重要な課題と認識しており、今後研究を進める。今回の研究課題では、コホート的疫学研究に用いることができるような生体影響指標の検索とその適用可能性を探ることを第一の目標とし、対象集団の選定、デザインについては、指摘された内容を踏まえ、研究を進める。