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2019年4月26日

「第34回全国環境研究所交流シンポジウム」報告

【行事報告】

企画部研究推進室

シンポジウムの写真
シンポジウムの様子

 全国環境研究所交流シンポジウムは、「環境研究に関する研究発表、意見交換を通じて地方環境研究所と国立環境研究所の研究者間の交流を図り、共同研究等の新たな展開に役立てると共に、環境研究の一層の推進を図る」ことを目的に、第1回の昭和61年以来、毎年度の第4四半期に開催されているものです。第34回目となる今回は、「気候変動影響とその適応へのアプローチ」と題し、平成31年2月14~15日に当研究所の大山記念ホールで開催され、合計170名の参加があり、地方環境研究所については、49機関から参加がありました。また、両日の延べ数で26名の一般参加がありました。

 一日目は、渡辺理事長による開会挨拶と上田環境省環境研究技術室長の来賓挨拶があり、それに引き続いて「気候変動適応に向けた国立環境研究所の活動」のセッションで4つの講演、「地域での観測監視・影響評価・適応策(水環境・水資源)」のセッションで5つの講演が行われました。二日目は、「地域での観測監視・影響評価・適応策(陸域・大気)」のセッションで8つの講演、「地方環境研における活動」のセッションで2つの講演が行われました。講演題目と発表者については下をご覧ください。

 両日、セッション終了後に総合討論を行いました。全体を通して、全てのセッションにおいて、例年以上に活発な意見交換がなされ、気候変動適応への関心の高さがうかがわれました。最後、原澤理事の閉会挨拶をもって終了しました。

 地方環境研究所と国立環境研究所の研究者が一堂に会し、地域環境研究の最新動向を共有し議論する貴重な機会となりました。ご講演、ご参加いただいた皆様や、企画・運営にご協力いただいた方々に深く感謝申し上げます。

第34回全国環境研究所交流シンポジウム講演題目と発表者

セッション1:気候変動適応に向けた国立環境研究所の活動  座長:肱岡 靖明

(1)「気候変動適応法と国立環境研究所の役割」
○向井 人史(国立環境研究所)
(2)「気候変動及びその影響の観測・監視・検出に関する研究」
○小熊 宏之(国立環境研究所)
(3)「気候変動影響予測手法の高度化に関する研究」
○花崎 直太(国立環境研究所)
(4)「社会変動を考慮した適応戦略に関する研究」
○高橋 潔 (国立環境研究所)

セッション2:地域での観測監視・影響評価・適応策(水環境・水資源) 座長:越川 海

(1)「沿岸域・閉鎖性海域の水質・生態系を対象とした気候変動影響の将来予測と適応策の検討に向けて」
○東 博紀・越川 海・牧 秀明・金谷 弦・横山 亜紀子・吉成 浩志・中田 聡史(国立環境研究所)
(2)「伊勢湾内干潟アマモ場における炭素貯留量の評価」
○国分 秀樹1・石井 裕一2・宮崎 一3・矢部 徹41三重県保健環境研究所・2東京都環境科学研究所・3兵庫県環境研究センター・4国立環境研究所)
(3)「気候変動が干潟生態系における生物多様性・生態系サービスへ及ぼす影響の観測・評価・適応策の検討」
○矢部 徹1・石井 裕一2・宮崎 一3・国分 秀樹41国立環境研究所・2東京都環境科学研究所・3兵庫県環境研究センター・4三重県保健環境研究所)
(4)「気候変動による日本周辺の海洋環境への影響の監視」
○荒巻 能史(国立環境研究所)
(5)「池田湖の水質に係る気候変動影響について」
○大庭 大輔・米澤 里奈・右田 裕二・鞆 憲弘・山道 哲洋・大坪 充寛(鹿児島県環境保健センター)

セッション3:地域での観測監視・影響評価・適応策(陸域・大気) 座長:小熊 宏之・菅田 誠治

(1)「長野県における気候変動とカラマツ人工林を活用した緩和策・適応策の検討」
○栗林 正俊(長野県環境保全研究所)
(2)「陸域・陸水生態系への気候変動影響と適応」
○角谷 拓(国立環境研究所)
(3)「長野県における気候変動及び自然環境影響の観測・監視に関する研究」
○浜田 崇(長野県環境保全研究所)
(4)「気候変動が日本の大気汚染にもたらす影響とその健康・植生へのインパクト評価」
○永島 達也・高見 昭憲・菅田 誠治・清水 厚・河野 なつ美・茶谷 聡・青野 光子・Kim Satbyul・向井 人史・谷本 浩志・寺尾 有希夫・奈良 英樹・池田 恒平・西橋 政秀・野村 渉平・橋本 茂(国立環境研究所)
(5)「SLCPによる環境影響評価:推進費S-12の成果と排出シナリオ」
○増井 利彦・花岡 達也(国立環境研究所)
(6)「北海道における気候変動適応に向けての取組み」
○鈴木 啓明・芥川 智子・小野 理(北海道立総合研究機構 環境科学研究センター)
(7)「都市公園再整備による暑熱環境の変化」
○楳原 正敬1・小田切 幸次1・牧 寛21横浜市環境科学研究所・2横浜市公園緑地整備課)
(8)「気候変動が埼玉県の業種別エネルギーコストに与える影響について」
○本城 慶多・原 政之(埼玉県環境科学国際センター)

セッション4:地方環境研における活動  座長:岩崎 一弘

(1)「横浜市内におけるマイクロプラスチック調査」
○蝦名 紗衣・加藤 美一・北代 哲也・小倉 智代・小森 昌史(横浜市環境科学研究所)
(2)「大阪府におけるダイオキシン類の常時監視データの活用」
○伊藤 耕二(大阪府立環境農林水産総合研究所)

詳しい内容は、予稿集全文(下記のURL)でご覧になれます。
http://tenbou.nies.go.jp/science/institute/region/joint_zkksympo2018.pdf

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