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第14回全国環境・公害研究所交流シンポジウム
笹岡 達男

平成11年2月17〜18日に,「湖沼生態系のモニタリングと管理対策について」というテーマで,第14回全国環境・公害研究所交流シンポジウムが開催された。この交流シンポジウムは,「環境研究に関する研究発表,意見交換を通じて地方公害研究所と国立環境研究所の研究者間の交流を図り,共同研究等の新たな展開に役立てるとともに,環境研究の一層の推進を図ることを目的とする」(全国環境・公害研究所交流シンポジウム実施要領)という趣旨で,昭和61年1月に初めて行われ,以来毎年第4四半期に開催されている。

今回も例年通り,当研究所大山記念ホールにおいて,国立環境研究所セミナー委員会の主催により開催された。

環境問題の複雑化・多様化が進む中で,国環研,地公研とも,それぞれ研究課題の多様化が著しく,本シンポジウムのテーマ設定に際し,事務局としては毎年頭を悩ませているのが実状である。すなわち,広いテーマ設定をすれば参加者は多く集まるがシンポジウムとしては散漫になる傾向があり,逆にテーマを絞り込めば中身は濃いが参加者が限定されがち,というジレンマである。

今年もこの点では大いに悩んだ。事前に地公研サイドにお願いしたアンケートでも,テーマ設定については,大きく票が分かれ決定打がなかった。選択肢はいくつもあったが,その中から「湖沼」に焦点を絞り,WHOのガイドラインが発表されたアオコの毒性の問題と,水質保全から流域管理,生態系管理への展開という2つの側面に着目したテーマ設定を行うこととした。つまり今年はある意味で「絞り込み路線」に割り切って標記のテーマ設定にたどり着いたと考えている。前置きが長くなったが,シンポジウムは,2日間合わせて14件(地公研12,国環研2)の研究発表と,特別講演2題という構成で行われた。

わが国の湖沼の分布は,数の上では中部以東に偏在しているが,研究発表は,北海道から九州まで,幅広く各地の実情を報告していただくことができた。また,発表課題の多くが,湖沼研究の最近の展開を踏まえて,様々な分野の研究者が学際的に共同研究として取り組まれているのが特徴的だった。

特別講演では,国立環境研究所化学環境部化学毒性研究室の彼谷邦光室長から「藍藻毒ミクロシスチンの化学と分析」,国立環境研究所生物圏環境部の渡辺信部長から「わが国の湖沼に発生するアオコ,Microcystisは何種類なのか?」と題して,それぞれ化学,生物学の立場からの最新の話題が提供された。

シンポジウム終了後には,昨年に引き続き,国立環境研究所の施設見学会を行い,今回は所内施設に加えて,霞ヶ浦臨湖実験施設の見学コースを設定した。

参加者は地公研を含む自治体関係者が75名,環境庁から3名,国環研から31名の合計109名であった。

来年は15回目を迎える交流シンポジウムであるが,国環研と地公研の協力の更なる展開と活性化を目指して,開催方法について様々なアイデアを投入していきたいと考えており,諸兄諸姉からの積極的な提案をお待ちする次第である。

(ささおか たつお,前研究企画官,現在 生物多様性センター長)


プログラム

平成11年2月17日(水)

T.研究発表:湖沼の水質・生物モニタリングから生態系管理へ(1)

座長:高村典子 地域環境研究グループ生態系管理国際共同研究チーム総合研究官

  • 十和田湖における生態系管理の取り組みについて    三上 一(青森県環境保健センター)
  • 阿寒湖の長期環境変化と現状    五十嵐聖貴(北海道環境科学研究センター)
  • 渡島大沼における生態系構造の解明について    石川 靖(北海道環境科学研究センター)
  • 生物モニタリングによる児島湖の水質・底質評価    村上和仁(岡山県環境保健センター)
  • 実験隔離水界を用いたプランクトン食性ハクレンの導入に伴う湖沼生態系の変化    福島路生(国立環境研究所)

研究発表:湖沼の水質・生物モニタリングから生態系管理へ(2)

座長:今井章雄 地域環境研究グループ湖沼保全研究チーム総合研究官

  • 印旛沼・手賀沼の水草,植物プランクトンの変遷からみた湖沼の水環境保全の課題について    小林節子(千葉県水質保全研究所)
  • 野尻湖における車軸藻・水草帯の調査・復元活動と環境教育    樋口澄男(長野県衛生公害研究所)
  • 霞ヶ浦の水質保全に向けた流域管理
    −地域エコシステムの概念の導入−    根岸正美(茨城県公害技術センター)
  • 森林はシンクかソースか
    −琵琶湖流域における野外実験から富栄養化物質の挙動を見る−    浜端悦治(滋賀県琵琶湖研究所)
  • 湖沼をどのように保全し,管理するのか?    高村典子(国立環境研究所)

平成11年2月18日(木)

研究発表:有毒アオコの発生モニタリングと対策について

座長:稲森悠平 地域環境研究グループ水環境改善国際共同研究チーム総合研究官

  • 入鹿池の水の華・その発生原因と対策に関する考察    大沼淳一(愛知県環境調査センター)
  • 岡山県内湖沼におけるミクロシスチンの挙動と水質特性    吉岡敏行(岡山県環境保健センター)
  • 湖水中ミクロシスチンの微量分析    陰地義樹(奈良県衛生研究所)
  • 水環境中のミクロシスチンとその分解物の挙動ならびにその毒性    竹中重幸(福岡県保健環境研究所)

U.特別講演:

「藍藻毒ミクロシスチンの化学と分析」    彼谷邦光 国立環境研究所化学環境部化学毒性研究室長

「わが国の湖沼に発生するアオコ,Microcystisは何種類なのか?」    渡辺 信 国立環境研究所生物圏環境部長

V.施設見学会(所内各施設等)


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