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ホーム > 刊行物 > 国立環境研究所ニュース > 13巻 > 3号 (1994年8月発行) > 有限地球観と地球科学

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巻頭言
有限地球観と地球科学
副所長  石井  吉徳

写真地球は有限であることは誰でも知っているが,その認識は時代と共に変わってきた。昔,わずかな人間しか地上に住んでいなかった頃,地球は実質的に無限であった。しかしそれでも,水,森などの資源をめぐって人間の争いは絶えなかった。オアシス,水の争奪戦は旧約聖書にすら出てくる。

そして現在,世界の人口は55億人となり,地球は現実に狭くなった。下の図は10年前,人口がいまだ44億人の頃,私なりの有限地球観を述べるために作ったものだが,その後も人間が増え続け地球環境問題は一層深刻になっている。

言うまでもないが,有限の地球で人類だけが無限に増えることができる筈はない。いわゆる持続可能社会とは,実現は大変に難しいことなのであろう。すでに地球が人間活動の後始末ができなくなり,環境問題は地球規模に拡がった。その上人口は一様に増えるわけではないから,地球環境は常に国際問題化する。

以上要約するに,ことの本質は,増え続ける人間が,資源・エネルギーを大量に消費し地球規模で環境が破壊することにあり,問題は文明を見直すほどに大きい。このような時,将来への指針を与えるのが諸々の学問であると言えるが,今の地球環境問題は主に地球科学に拠るところが多い。この意味では環境を論ずる,今の地球科学の責務は極めて大きいと言わなければならない。地球科学は,今更ながら「真摯に地球に学ぶ」ことが大切なのであろう。

昨年11月,「環境基本法」が制定された。これには「持続型社会,国際協調,国民の責務」など,環境についての理念が強調されている。これらは地球環境の研究理念と通ずるところが多いと思われる。国立環境研究所は「学問を通して」,これらの理念に応えたいものである。

図

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