| 研究課題 |
31)地域住民の健康に関する1次情報収集のための調査研究の試み(特別経常研究) |
| 〔担当者〕 |
新田裕史・黒河佳香・小野雅司*1・本田 靖*1・吉川麻衣子*1 (*1環境健康部) |
| 〔期 間〕 |
平成6〜10年度(1994〜1998年度) |
| 〔目 的〕 |
環境保健モニタリングのひとつの基本相である人口集団を対象とした調査による住民個人の健康に関する1次情報を収集するための具体的な手法を検討し,そのための場を環境の異なる地域に設定することは,長期的な環境変化が人口集団の健康にどのような影響を与えるかについて検討するためには不可欠である。そのために,茨城県内と東京都内の各一地域を選定し,地域内の学童を対象として,各種疾患への罹患状況の調査,血液生化学検査等の継続調査を実施するために,自治体関係部局,学校関係者,保護者との情報交換・調査内容の説明・協力依頼を行い,関係者の協力・承諾が得られ,実施可能な項目について,1次情報の収集を目的とする。 |
| 〔内 容〕 |
本年度は引き続き対象児童の呼吸器症状およびアレルギー症状(自記式質問票による咳,痰,喘鳴,喘息,鼻炎等の症状の有無),居住環境,肺機能(努力性肺活量,1秒量・率,他),身長・体重,血液検査(血清総IgE,ダニ特異的IgE,スギ特異的IgE)についての資・試料を収集した。本年度はこれまで呼吸器症状調査に用いてきたATS質問票に加えて,ISAAC(International
Study of Asthma and Allergies in Childhood)で用いられた質問文を追加した。この調査は世界50カ国以上の約120地域で実施された調査であり,国際的な比較がある程度可能となっている。本年度実施した項目のうち呼吸器症状調査の実施率は高萩が99%,杉並が99%であった。肺機能検査については検査当日に欠席した児童を除く全員について実施した。採血については,高萩で71%,杉並で72%の児童の保護者から承諾を得られた。採血の承諾を得た児童のうち,調査日の欠席者,採血ができなかった者,および採血量が不足していた者の分を除いて,高萩,杉並いずれも70%の児童の血漿について分析を行った。昨年度1年生から5年生の児童については転出者を除き,約95パーセント以上について再調査が実施できた。
ぜん息等の呼吸器症状の有症率については経年的な変化は大きくないが,地域間差はみられた。非特異的IgE抗体価は個人内での変動は少ないが,学年が上がるにつれてダニおよびスギ特異的IgE抗体陽性率が高くなる傾向があった。 |
| 〔発 表〕 |
B-63 |