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環境基本計画推進調整費による研究


1.油流出事故に対するバイオレメディエーション技術検討調査


〔担当者〕

水土壌圏環境部 渡辺正孝・内山裕夫・越川 海
地域環境研究グループ 稲森悠平・木幡邦男
京都大学農学研究科応用生物学科 中原紘之
通産省工業技術院物質工学工業技術研究所
有機材料部
石上 裕・坂口 豁

〔期 間〕
平成9年度(1997年度)

〔目 的〕
 近年,微生物等を用いて,油等の有害物質による環境汚染の浄化を行う技術(バイオレメディエーション)が注目を集めている。このような状況のなか,平成9年1月のナホトカ号油流出事故により海岸の油汚染が生じ,当該汚染への対策として様々な物理的・化学的方法で油の回収,除去が行われたが,岩場の海岸における浅層部の隙間の油等の完全な除去は困難な状況にあり,バイオレメディエーションによる油の浄化に対する期待が高まっている。しかし,油等のバイオレメディエーションについては,現場の状況により効果が異なるなどの有効性の問題や,生態系に問題を与えるおそれが払拭されていないなど安全性の問題が解決されておらず,適切なバイオレメディエーション技術の確立が求められており,これら有効性及び安全性の問題の解決が必要不可欠である。
 このため,栄養剤散布によるバイオレメディエーション技術について,ナホトカ号事故による油汚染海岸の油等を用いて,当該事故の油漂着海岸を模擬した環境での調査を行うことにより,当該技術の適用に関して我が国海岸における環境影響,有効性等の基礎的な知見を得るための調査研究を行うこととした。

〔内 容〕
 (1)日本海沿岸の重油漂着地域のうち福井県から石川県にかけての4点(福井県水仙海岸,三国町,石川県鴨が浦,海士崎)において,事故後約1年間にわたって現場調査を行い,海水中の重油成分濃度と潮間帯海藻相変化の追跡を行った。
(2)海岸生物に悪影響を与えない天然系生体界面活性剤として,トチの実に約5%含まれるエスシンの界面化学的特性を検討し,使用後のエスシンの回収についても検討した。
(3)干潟生態系モデル試験により,重油が干潟の硝化能を若干低下させ,ゴカイの摂食能や成長に影響を与えることが判明した。また添加した分散剤によるそれら影響も大きいと考えられた。
(4)自然界に存在する微生物の働きを補助する栄養剤の散布により浄化を行う,バイオレメディエーションの日本における自然環境における適用可能性を調査した。ナホトカ号流出油が漂着している兵庫県城崎郡香住町の佐古谷海岸において,小規模実験区を設定し,セラミック製板に流出油を付着させ,Inipol EAP22(エクソンバルディーズ事故の際,米国EPAが安全性を検討した)を添加し,現場での分解特性を検討した。 


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