(6) 多相雲化学過程に関する基礎的研究
〔区分名〕経常
〔研究課題コード〕9702AE097
〔重点特別研究プロジェクト名,政策対応型調査・研究名〕
〔担当者〕内山政弘(大気圏環境研究領域)
〔期 間〕平成9〜14年度(1997〜2002年度)
〔目 的〕雲の物理・化学特性および過程は大気中の様々な過程と深く関わっている。例えば酸性質の沈着,大気中の成分の酸化過程,大気放射過程などである。雲と大気中の他の成分(エアロゾルやガス)との相互作用を定量的に把握することを目的とする。
〔内容および成果〕
深度430mの立坑において上昇気流により人工雲を発生させた。坑底で化学組成の異なる凝結核を添加することにより雲の濃度および粒径分布は著しく変化する。この様にして発生させた密度の異なる雲(霧)を用いて,樹木へのオカルト沈着量の定量測定を行った。立坑内に模擬樹木を設置し,この樹木の様様な部位に液相水のみを選択的に吸収する高分子吸水体ペレットを貼り付け,このペレットの重量増加の経時変化を追跡することにより樹木への微小水滴沈着フラックスを測定した。沈着量の平均的な値は,風上:56g/(m^2
h),風下:54g/(m^2 h)となった。この結果は霧の沈着量は風向に依存しないことを示している。
微小水滴は乱流中で生成消滅過程を繰り返していると言われている。この現象を検討するために,熱損失タイプの高速応答水蒸気センサーを用いて,人工雲内の水蒸気濃度の高速測定を行った。予想外であったが雲が定常的に生成する空間の水蒸気濃度は分離した2つの値をランダムにとり,その差は0.4g/m^3でほぼ定常であった。
〔備 考〕
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