(45) 山岳地域におけるハロゲン化メチルの動態に関する研究
〔区分名〕地環研
〔研究課題コード〕0101AH334
〔重点特別研究プロジェクト名,政策対応型調査・研究名〕
〔担当者〕横内陽子(化学環境研究領域)
〔期 間〕平成13年度(2001年度)
〔目 的〕大気中には塩化メチル,臭化メチル,ヨウ化メチルがそれぞれ500〜600ppt,8〜12ppt,0.1〜3pptのバックグラウンド濃度で存在し,フロンなどと共に成層圏および対流圏におけるハロゲン原子の供給源となっている。しかし,これらのハロゲン化メチルの自然発生源については未解明な点が多く,また,これまでの観測の多くは海域で行われており,陸域の情報が不足している。本研究では,海洋からの直接的な影響のない山岳地域におけるハロゲン化メチルの動態を解明するために,八方岳における定期的な大気サンプリングとハロゲン化メチルを含む約20種類のガス状有機化合物のGC/MS測定を行う。
〔内容および成果〕
1998年夏以降の八方岳におけるハロゲン化メチル平均濃度は塩化メチル,604ppt±57ppt(標準偏差);臭化メチル,11.4ppt±2.9ppt;ヨウ化メチル,0.7ppt±0.6pptであった。これを波照間島における同様の観測と比べた場合,塩化メチルとヨウ化メチル平均濃度はやや低く,臭化メチルは5%程度高い。夏〜初秋のヨウ化メチル濃度は冬〜初春の2〜3倍であり,波照間島よりも顕著な季節変化を示した。このことは夏季に海洋性気団が流入しやすく海洋起源であるヨウ化メチルが増すため,あるいは陸域の植物によってもヨウ化メチルが放出されており,これが夏に増加するためと考えることができる。今後,気団のバックトラジェクトリー解析等の情報を合わせてヨウ化メチルの陸域発生源について検討する。なお,代替フロンであるHCFC141b,HCFC142bについては年間数%の増加が見られた。
〔備 考〕
共同研究機関:長野県衛生公害研究所
共同研究者:原田 勉(長野県衛生公害研究所)
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