(41) 沿岸域の水環境の保全・回復に資する底質改善対策に関する研究
〔区分名〕地環研
〔研究課題コード〕0101AH330
〔重点特別研究プロジェクト名,政策対応型調査・研究名〕
〔担当者〕稲森悠平(循環型社会形成推進・廃棄物研究センター)・水落元之
〔期 間〕平成13年度(2001年度)
〔目 的〕本研究では自然環境を生かした新たな水環境改善技術について,具体的なフィールドにおいて実証施設を整備し,その技術の実用化について検証することを目的としている。また,本研究では自然界が有する浄化機能を効果的に発揮する場を人工的に創造し,システム化することにより水環境の改善を図るとともに,生物の多様性の向上など沿岸水域における生態系の修復を進めることを目的としている。
〔内容および成果〕
造成後1年4ヵ月経過した実験用人工干潟および人工藻場における水質浄化機能や生物の生息状況を調査した結果,以下のことが明らかとなった。干潟内外の水質調査では,PCODは干潟外の値より低くなる傾向が見られた。その原因として干潟内での自然沈降や生物による捕食等の自然浄化機能の発揮が推測された。干潟内の生物の生息状況をみると,底生生物の種類は夏季に減少するものの,全体的には増加する傾向が見られた。夏季に減少する原因の一つとして,貧酸素水塊の干潟内への侵入が考えられた。底質別では,底生生物の種類は粒径の小さい山砂でやや多いが,多様度では粒径の大きい洗砂のほうが大きく,生息環境という点では洗砂のほうが優れていると考えられた。また,人工藻場でのワカメ,コンブ,海苔の成長実験を行った結果,該当水域でも成長は可能であり,それに伴い水中の窒素,リンも回収できることと同時に,当該水域の水温と塩分が成長の制約要因になっていることが推測された。
〔備 考〕
共同研究機関:東京都環境科学研究所
共同研究者:木村賢史
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