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研究成果物



 

(27) 炭素循環に関わるグローバルマッピングとその高度化に関する国際共同研究:気候変動の炭素フラックスおよび関連諸量への影響評価に関する研究


〔区分名〕文科-振興調整
〔研究課題コード〕0102CB052
〔重点特別研究プロジェクト名,政策対応型調査・研究名〕

〔担当者〕柴田康行(化学環境研究領域)・米田 穣・瀬山春彦・田中 敦
〔期 間〕平成13〜14年度(2001〜2002年度)
〔目 的〕人間活動に伴う二酸化炭素等の放出による地球温暖化は,現代の地球環境問題の中でも重要な課題である。この解決のためには全球レベルの炭素収支の把握に基づく定量的な解析が不可欠であるが,現状では情報は極めて不十分であり,正確な収支の推定が難しい。本研究では,衛星観測データに基づいて炭素収支の解析のための基礎データの全球分布図を提出する(グローバルマッピング)ことを目的とし,そのための精査地域・海域として世界の熱源である西太平洋暖水塊(WPWP)周辺の精密測定と衛星データとの突き合わせをあわせて実施する。
〔内容および成果〕
 オーストラリア北西部ローリーショールズ環礁から採取された約2mのサンゴ長尺コアについて,約10試料/年の解像度で約40試料の放射性炭素濃度を測定した。その結果,水温の指標とされるSr/Ca比と同期する季節的変動が観察された。放射性炭素濃度に影響する変動要因としては,放射性炭素の濃度が低い深層水の表層への湧昇が考えられる。本研究で分析している長尺コア試料が採取された海域には,ルーウィン海流という西太平洋暖水塊に由来する海流が表層に存在するため,通常大陸の西岸で見られる顕著な深層水の湧昇が存在しないという特徴がある。今回観察された放射性炭素濃度における季節的変動は,ルーウィン海流やその起源となるインドネシア通過流の強度変動を反映している可能性があり,ENSOイベントを反映する新しい指標になることが期待される。今後さらに分析をすすめる計画である。また,水温や塩分濃度の指標となる炭素・窒素安定同位体比,Sr/Ca比などについては,ローリーショールズおよびアブロロス諸島から採取された長尺コアで昨年に引き続き分析を行い,50試料/年の高精度で当海域の環境変化を復元した。
〔備 考〕


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