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研究成果物



 

(19) アジア地域における環境安全保障の評価手法の開発と適用に関する研究


〔区分名〕環境-地球推進 H-4
〔研究課題コード〕9901BA023
〔重点特別研究プロジェクト名,政策対応型調査・研究名〕

〔担当者〕原沢英夫(社会環境システム研究領域)・高橋 潔・肱岡靖明
〔期 間〕平成11〜13年度(1999〜2001年度)
〔目 的〕アジア地域は,急速な人口増加や経済成長のために環境が破壊されたり,劣化しつつあり,生活の基盤が脅かされるばかりでなく,農業を圧迫しており人口増加と相まって食糧危機が懸念されている。一方,農村からの人口流入による都市のスラム化などは経済発展の障害となるとともに,都市のエネルギー使用が増大するにつれ,大気汚染などの被害も深刻なものとなっている。温暖化やエルニーニョなどの異常気象はさらに状況を悪化させることが懸念されている。こうした一連の問題を環境安全保障の面からとらえ,対応を図ることが緊急課題となっている。本研究は,アジア地域において持続可能な発展の基盤となる水資源,環境の現状や相互関連性を把握した上で指標やモデルによる定量化を行う。これらを用いて2050年までの将来予測を行い,人口の爆発的増加,急速な経済成長がもたらす水不足・環境悪化の可能性及びそれらを回避するための方策について環境安全保障の視点から評価する手法を開発し,具体的な対応策について検討することを目標とする。
〔内容および結果〕
・アジア地域における水需給の将来予測
 アジア地域においては,環境変化が著しく,温暖化などの気候変化はさらに干ばつや洪水など水資源の分布の空間的バランスを変化させると予測される。現在及び将来の水資源の存在量や水需給量を予測,評価する手法を開発し,アジア地域の問題地域の今後の対応方策について検討した。
 2030年までを対象期間として,アジア太平洋地域の各国の水需要推計を行った。将来の水需要の決定因子として,工業部門についてはGDP,農業部門については灌漑面積,家庭部門については給水人口を用いた。決定因子の将来変化については,過去の実績値をもとにした回帰によって設定した。「現状傾向発展型」,「政策改革型」,「地域孤立型」,「大変革型」の4つの社会経済発展パターンについて推計を行ったところ,水消費量で比較した場合,どの地域においても地域孤立型が最も需要の伸びが大きいと見積もられた。
・アジア地域における都市環境の将来予測
 アジア地域においては,人口や産業の都市への集中は大気汚染などの環境問題を惹起しており,都市大気汚染の現状把握を踏まえ,将来のエネルギー利用を見通した上で,健康被害などの影響を定量的に評価する手法を開発し,適用して問題地域の抽出と対応策の検討を行った。
 アジア地域においては,沿岸域の大都市に人口が集中するとともに,急激な経済発展を反映して,エネルギー需要が急激に増加しており,とくに大気汚染などの環境悪化が深刻化して,健康影響をもたらしている。さらに,温暖化や異常気象などの気候変化はこうした影響を助長すると考えられる。都市大気汚染の現状把握,将来予測を通じて都市の環境問題の視点から環境安全保障を評価する方法を検討した。初年度に続き,アジア地域における都市大気環境に関する情報収集と問題点の整理を行うとともに,特にインドネシアについて検討を加えた。
〔備 考〕


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