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研究成果物



 

(5) 瀬戸内海播磨灘における夏季連続環境モニタリング


〔区分名〕奨励
〔研究課題コード〕9901AF113
〔重点特別研究プロジェクト名,政策対応型調査・研究名〕

〔担当者〕中村泰男(水土壌圏環境研究領域)
〔期 間〕平成11〜13年度(1999〜2001年度)
〔目 的〕「富栄養化およびその対策が,瀬戸内海・播磨灘での生物群集に,どのような影響を及ぼしているのか?」をこれまでの研究成果と併せて解析することで長期的(10年)スケールで明らかにすることが本研究の目的である。とくに,栄養元素(N,P,Si)および植物プランクトンの現存量が,瀬戸内海では増加傾向にあるのか,あるいは減少しつつあるのかといった,「海の方向性」を探ることに力点をおいて,研究を展開する。
〔内容および成果〕
 1)本年度のモニタリング:播磨灘,家島諸島付近の定点(水深21m)において,7月半ばから8月半ばにかけて,例年どおり,連日環境モニタリングを行った。鞭毛藻による赤潮の発生はなく,最終年度の調査を穏やかに終えることができた。
 2)長期トレンド:1986年から継続してきたモニタリング結果に基づき,栄養塩と植物プランクトン現存量の経年トレンドを解析した。その結果,次の点が明らかになった。A)植物プランクトンのブルーム(毎年発生する)規模は年とともに減少する傾向にある(図1)。B)ブルームを支える底層近くでの栄養塩濃度も,窒素については減少傾向が認められる。しかしリンではこうした傾向は認められない。C)例年,播磨灘の表層では,植物プランクトンの栄養塩摂取により,窒素が枯渇する。リン酸塩もプランクトンに摂取されて,非常に小さな値を示すが,通常は検出限界以下にならない(剰余のリン酸)。この剰余のリン酸濃度が年とともに大きくなる傾向が認められる。
 こうした一連の傾向は,瀬戸内海への窒素の負荷が年とともに減少し,その結果,海が「きれい」になってきていることを反映していると思われる。
〔備 考〕


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