<HOME <Index of 年報(平成13年度)

研究成果物



 

(14) 湖沼における難分解性有機物質の発生原因と影響評価に関する研究


〔区分名〕地環研
〔研究課題コード〕0101AH327
〔重点特別研究プロジェクト名,政策対応型調査・研究名〕

〔担当者名〕今井章雄(水土壌圏環境研究領域)
〔期 間〕平成13年度(2001年)
〔目 的〕河川には,森林や農耕地等の面源からの溶存有機物が流出している。この溶存有機物の流出特性と流出量を明らかにする。
〔内容および成果〕
 屋久島の西部林道(西部地区)の小流域で溶存有機物の物質収支を明らかにしようと試みている。インプットとしての林外雨,アウトプットとしての河川水,その間の林内雨,土壌水を含めた物質収支である。現在のところ断片的にデータは取れているが物質収支がとれるまでは至ってない。この理由はこの小流域が非常に急峻であり(平均斜度20°),降雨時に一気に流出するため自動測定機器が通年にわたって機能してないため水収支がうまくとれない状況にある。これについては現在検討し再度挑戦をしているところである。
 渓流水中のDOC濃度は,島内どの地点についてもほとんど差はなく,清透な渓流水にしては高い濃度であった。この結果は,屋久島における土壌浸透のメカニズムとも関係していると考えられる。すなわち,屋久島では水の鉛直方向の浸透は少なく,水平方向の流れが卓越していると考えられる。また,一般的に土壌水中のDOC濃度は表層で高く,深層は低い。さらに,自然水中のDOC成分の微生物分解は二つの分解速度定数に依存する。一つは初期に分解するもの,一つは分解速度の遅いものであり,初期に分解するものは検出できない。したがって,渓流水中で検出されるものは難分解性DOC成分であろう。これらのことから,屋久島における渓流水中のDOC分布には以下のようなシナリオが考えられる。難分解性DOC成分が卓越した水平方向の流れにより,また,土壌によるろ過効果を十分に受けず渓流水中に流出してくるものと考えられる。
〔備 考〕
共同研究者:永渕 修(福岡県保健環境研究所)


先頭へ

 


HOME

Copyright(C) National Institute for Environmental Studies.
All Rights Reserved. www@nies.go.jp