(9) 複雑市街地における局所高濃度大気汚染の発生とその予測に関する研究
〔区分名〕経常
〔研究課題コード〕0105AE216
〔重点特別研究プロジェクト名,政策対応型調査・研究名〕
V.1.6 大気中微小粒子状物質(PM2.5)・ディーゼル排気粒子(DEP)等の大気中粒子状物質の動態解明と影響評価
〔担当者〕上原 清(大気中微小粒子状物質(PM2.5)・ディーゼル排気粒子(DEP)等の大気中粒子状物質の動態解明と影響評価プロジェクトグループ)・若松伸司
〔期 間〕平成13〜17年度(2001〜2005年度)
〔目 的〕本研究の目的は,手間のかかる予備調査を行わずに,良好な大気汚染濃度の観測位置を定めるための指針を得ることにある。
このために,実市街地の縮尺模型や単純な形に理想化した市街地模型(街区模型)などを用いた風洞実験を行い,その結果から沿道における風の流れと大気汚染物質の拡散の関係を明らかにする。
〔内容および成果〕
本年度は都内世田谷区上馬交差点周辺の1/300模型を用いた風洞実験を行い,交差点周辺市街地の濃度分布の概況や高架道路が沿道濃度や周辺市街地の濃度に与える影響について調べた。
その結果,1)交差点周辺の市街地は,濃度の高さとその分布状況によって次の三つのゾーンに分けることができる。@高濃度が生じやすく沿道建物の影響を強く受ける幹線沿道 A大気汚染濃度が幹線道路からの距離の増加とともに減少する風下後背地 B濃度の低い風上後背地。
2)幹線道路風下後背地の濃度は,交差点距離Rを幹線道路幅Wで基準化した距離R/Wが2以上になると急激に減少する。ただし,交差点距離Rは,直交する2本の幹線道路からの最短距離を幾何平均したものとする。
3)上馬自動車排ガス測定局における低風速時(3ms-1以下)の常時観測結果から得られた無次元濃度は,風速が低いほど低い。その原因は自動車排ガスの浮力による鉛直上方への拡散が,場の風速が低いときに増大するためと推測される。
4)風洞実験とフィールド観測の結果を比較したところ,水平方向の風向変動の大きさや,トレーサーガスの排出方法が風洞実験の再現精度に強く影響すること。
などのことが明らかになった。
〔備 考〕
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