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研究成果物



 

(19) 車載型機器による実走行時自動車排ガス計測・管理システムの実証


〔区分名〕環境-環境技術
〔研究課題コード〕0102BD302
〔重点特別研究プロジェクト名,政策対応型調査・研究名〕
V.1.6 大気中微小粒子状物質(PM2.5)・ディーゼル排気粒子(DEP)等の大気中粒子状物質の動態解明と影響評価
〔担当者〕森口祐一(大気中微小粒子状物質(PM2.5)・ディーゼル排気粒子(DEP)等の大気中粒子状物質の動態解明と影響評価プロジェクトグループ)・近藤美則・松橋啓介・田邉 潔・若松伸司・上原 清
〔期 間〕平成13〜14年度(2001〜2002年度)
〔目 的〕自動車排ガス中のNOx(窒素酸化物),PM(粒子状物質),HC(炭化水素)などの物質は,都市大気汚染の主因であり,自動車排ガスによる都市・沿道の大気汚染は,改善が遅れ,残された公害問題の最重要なものの一つである。一方,CO2(二酸化炭素)などの温室効果ガスの発生源としても自動車排ガスの重要性が高まりつつある。自動車排ガスに含まれるガス状,粒子状の各種大気汚染物質の測定は,従来,主にシャシーダイナモ装置を用いて行われてきたが,特殊・大型・高価な施設であり多くの車両について実測を行うのが困難なこと,実際の走行条件を完全にはシミュレートできないことなどの問題がある。これを補完・代替する手法として,車載型の排ガス計測機器が実用化されれば,これを多くの車両に搭載した実測調査が可能となり,現実の社会における自動車の使用実態に即した,より的確な大気汚染物質排出量の計測・監視が可能となる。一方,GPS(全球測位システム)や自動車の制御系から得られる情報の活用により,自動車の走行動態を計測・記録する技術も急速に発展しつつあり,これを排ガス計測技術と組み合せることにより,走行動態と排ガス量の関係を詳細に解明することが可能となりつつある。
 そこで本研究では,シャシーダイナモ装置を補完・代替する手法として,車載型の排ガス計測技術および走行動態の計測技術を開発するとともに,この技術を用いて走行動態と排ガス量の関係を解明し,自動車排ガス汚染の改善に資する知見を提供することを目指す。
〔内容および成果〕
 本研究の全体計画では,(1)既に実用化レベルに達しつつある車載型NOx計測装置および実用化に近いレベルにあるCO,CO2,HC,PMの車載型計測装置を用いて,市街地実走行による計測を多数行うとともに,この走行条件を模したシャシーダイナモ試験を行って結果を相互比較し,必要な技術的改善を施すことで車載型計測装置が十分な精度を持ちうることを実証する。(2)こうした車載型排ガス計測技術を低コストで多数の車両に適用可能なものとするため,実用化に近いレベルにある簡易車載型NOx計測装置について,より精緻な計測装置による測定との比較によって,その精度を検証する。また,簡易車載型PM計測装置の技術開発を行い,より精緻な計測装置による測定との比較によって,実用化にあたっての問題点と実用化の可能性を明らかにする。(3)多くの車両に走行動態計測記録装置を搭載して連続測定を行い,速度や加速度等のエンジン側の情報に加え,車間距離,運転者の視点等の運転状態の情報,道路勾配,道路種別などの道路側の情報,トリップ長,トリップ数などの自動車運行形態の情報を調査する。これらの結果を車載型装置による排ガス測定データと組み合せることによって,沿道局地汚染地区における排出実態把握や地域の総排出量推定・排ガス削減計画の立案,さらには運輸事業者等による排ガスの自主管理に資する知見を得る。
 本年度は,まず,市街地走行調査による排ガス・走行動態の計測および走行動態と排ガスの関係解析を行った。5台の試験車両を選定し,高精度型および簡易型の車載型NOx計測装置および走行動態記録装置を搭載して,東京都内(一般道路3コース,首都高速道路周回1コース)及びつくば近郊(山岳路を含む4コース)において,1台当たり約10日間,1日当たり3回(1回約2時間)の実地走行調査を行い,多様な走行条件下での走行動態,NOx排出量・燃費の計測を行った。現在,走行動態とNOx排出量・燃費の関係解析を実施中である。また,シャシーダイナモ施設において,上記の走行実験に用いた車両を含む5台の車両について,試験モード走行および市街地走行試験で得た実走行モードを再現した条件下で,車載型NOx計測機器と,施設の高精度の排ガス分析機器とによる並行測定を行い,両者の比較から,車載機器の精度の検証と改善点の検討を行った。また,コールドスタートや湿度変化などの影響について,車載機器による計測可能性を検討した。
〔備 考〕
共同研究機関:東京都環境科学研究所・慶応義塾大学・中央大学・竃x場製作所・叶迫搆v画


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